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» 2008年06月19日 08時00分 UPDATE

Interview:EMCと提携した米Netezza、ユニークなDWHアプライアンスで市場拡大狙う

米Netezzaはストレージ機器大手の米EMCとの提携を発表した。DWHにかかわるハードウェアとソフトウェアを一体で提供するNetezza製品の特徴を生かし市場拡大を目指す。

[聞き手:怒賀新也,ITmedia]

 データウェアハウス(DWH)をアプライアンス形式で提供する米Netezzaは5月22日に、ストレージ機器大手の米EMCとの提携を発表した。DWHアプライアンスの一部にEMCのストレージ製品を組み込んで製品化する。DWHにかかわるハードウェアとソフトウェアを一体で提供するNetezza製品の特徴は分析処理の速さ。EMCとの協業で処理範囲の幅を広げる。来日した同社COO(最高執行責任者)のジェームズ・バウム氏と日本法人のダグラス・エッツェル社長に話を聞いた。

netezza1.jpg 米ボストンから来日したバウム氏

ITmedia EMCと提携した理由を教えてください。

バウム DWHアプライアンス製品にEMCのストレージ製品を組み込むことで、使い勝手を高められると考えたからです。技術的にいうと、DWHアプリアンスに組み込み、データベースなど主要な処理を受け持つSPUディスクとは別のストレージ領域として、EMCのNAS(Network Attached Storage)製品を利用します。データのステージングやバックアップといった用途のために、データベースとは別のディスク領域がどうしても必要になってくるのです。管理画面は統合しているため、ユーザーから見ると、NetezzaとEMC製品の違いを意識することはありません。

ITmedia 高速処理が特徴であるDWHアプライアンスのパフォーマンスに影響はありませんか?

バウム EMCのNASはあくまでも外付けストレージとしてNetezza側に組み込むものです。トランザクションはこれまでと変わらずNetezza側で処理するため、パフォーマンスには正負いずれの影響もありません。

ITmedia 協業により潜在顧客の幅の広がりなどはありますか?

バウム 日本と違って米国でNetezzaの知名度は既に高いのですが、EMCは世界的なストレージ企業とあって、より大きな企業にアピールできるようになると考えています。

 全体的にデータを分析して経営に生かすという考え方が定着してきました。米国の調査では、データを分析する企業の方がしない企業よりも、明らかに業績が伸びていることが分かっています。昔は大量のデータにすばやくアクセスすることはできなかったが、Netezzaの高速DWHならばそれが可能になります。

  ビジネス用品を提供するCooporateExpressは、自社に部品を提供するサプライヤー向けにポータルサイトを構築しました。1万人以上が利用するもので、高い性能が必要でした。汎用的なデータベース製品では実現できなかったのです。

 通信業界にも変化を起こしています。通信業界は日々顧客に提示する価格を変化させています。通信会社は他社のネットワーク回線を随時利用しながらエンドユーザーに通話サービスを提供します。電話会社同士で「どの交換機を使うか」について契約を結んでおり、交換機を使う場合に請求するコストを随時見直しているわけです。しかし、通信コストの算出には大量のデータを処理する必要があるため、これまでは月次か2週間に1回実施するのがやっとでした。Netezzaの高速アーキテクチャを利用することで、これを毎日処理することも不可能ではなくなります。

ITmedia 処理の速さは分かりました。ではユーザーがNetezzaを選ばない理由はありますか?

バウム もちろんわれわれの製品を選んでくれない顧客もいます。多くは既存のデータベースに既に多額の投資をしていて、全社的に使っているような場合です。Netezzaの性能が良くても、既存のシステムをそのまま使いたいという考え方があるのは止むを得ないことではあります。

netezza2.jpg ダグラス・エッツェル社長

ITmedia Netezzaの製品について改めて教えてください。

エッツェル Netezzaは、ハードウェアとソフトウェアを統合し、データウェアハウスに特化した機能を提供する製品を提供しています。既存のDWHシステムと比較して10〜100倍のパフォーマンスを実現しています。アプライアンス製品であるため、トラックから製品を降ろして1日以内にデータのロードを開始できます。処理の速さの決め手は、SPU(スニベット・プロセッシング・ユニット)と呼ぶアーキテクチャで、HDD、専用のCPU、メモリ、データベース、ロジックを1枚のボード上に実装しています。データを継続的に流しながらジョイン、ソート、集計といった処理を行える非対称型超並列処理を採用しています。



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