WindowsやISP向けセキュリティサービスに注力――日本エフ・セキュアの桜田社長Linux向けと同等の規模に

日本エフ・セキュア新社長の桜田氏は、Windows向けウイルス対策サービスの強化やISP向けのサービス強化に注力するという。

» 2008年07月03日 19時01分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 日本エフ・セキュアは7月3日、新社長に就任した桜田仁隆氏の記者会見を開催。同社の認知度向上に向けた施策に取り組むと発表した。

 日本エフ・セキュアは、フィンランドのセキュリティ企業F-Secureの日本法人として1999年に設立。ウイルス対策サービスを主力としており、国内ではLinux環境向けサービスを中心に展開する。桜田仁隆は、ネットワンシステムズや日本アルカテル・ルーセントを経て、2003年にデルに入社。エンタープライズマーケティング本部長を務め、今年5月に日本エフ・セキュア社長に就任した。

桜田氏

 F-Secure最大の顧客は通信事業者やインターネットサービスプロバイダー(ISP)で、同分野の売り上げは業績全体の41%を占めるという。現在では38カ国169の事業者にサービスを提供。顧客企業では自社ブランドで契約者などにウイルス対策サービスを提供する。携帯電話OSのSymbianに対応したウイルス対策ソフトも提供しており、T-MobileやOrangeなどの有力キャリアを通じて携帯電話利用者にサービスを提供する。

主力のIPS向け事業の推移

 桜田氏は、「海外の主力事業は日本市場ではまだ認知されておらず、両分野の成長が当面の課題」と話した。具体的な施策では、約300社のパートナー向けに販売およびサポートを強化するほか、通信事業者およびISP顧客の拡大に注力する。さらに、Windows対応製品の拡販にも取り組み、Linux向けサービスと同等の事業規模に引き上げるという。

 同氏は、「国内でもトップクラスのセキュリティ対策ベンダーとなることが直近の課題。さらに携帯電話のセキュリティ対策など、これから注目される分野へ積極的に取り組む」と語った。

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