Vistaのバグ? 仕様?――無名フォルダの怪今日から使えるITトリビア(1/2 ページ)

Windows Vistaのような巨大OSにバグは付きもの。マイクロソフトのサイトでも、OSのバグ情報が頻繁に公表されている。だが、中にはバグなのか、仕様なのか、判別しがたいものもある。使いようによっては便利(?)なウラ技を紹介しよう。

» 2008年07月26日 07時00分 公開
[吉森ゆき,ITmedia]

削除できないフォルダ

 Windowsのバグと言って思い出すのは、一昔前のWindows 95。Windows 95では、スタートボタンをアクティブにしてAlt+スペースキーでショートカットメニューを開き、「閉じる」を選ぶと、スタートメニューが消えてしまうというバグがあった。ショップでイタズラする人も多かったようで、ときどきスタートメニューのない展示PCを見かけることがあったものだ。

 ついイタズラしたくなるバグは、Windows 98以降はめっきり減ったが、なんとWindows Vistaではまた復活した。だが、これはバグではなく、仕様なのかもしれない。なぜなら、使いようによっては便利だし、Windows Vista SP1でも修正されなかったからだ。

 そのバグとは、削除できないフォルダが簡単に作れてしまうというもの。試しに、デスクトップに新しいフォルダを作成し、そのフォルダの名前を「新しいフォルダ」から「 」(日本語入力システムをオンにして、全角のスペースを入力)に変更してみよう。すると、デスクトップ上に無名のフォルダアイコンが出来上がる。このフォルダの動作は、ほかのフォルダとまったく同じ。ただし、決定的に違うのが、フォルダの名前を変更したり、削除したりすることができないことだ。このフォルダは、ごみ箱に移動しても、右クリックしてメニューから「削除」を選択しても、Deleteキーを押しても、削除されないのだ(確認のダイアログさえ、表示されない)。


名無しのフォルダ。横のごみ箱にはどうやっても入ってくれない……

 この削除できない無名フォルダ、使いようによっては便利だろう。例えば、絶対に削除したくないファイルの置き場所としては最適だ。大切なファイルを紛失してしまう最も多い原因は、ハードディスクの故障やソフトウェアの不具合ではなく、人のオペレーションミス。削除できないフォルダなら、間違ってごみ箱に移動してしまっても大丈夫だ。

 ……ここまで読んで、興味本位で「消せないフォルダ」を作ってしまった読者は少し困ってしまうかもしれない。なぜなら文字通り、消せなくなってしまっているからだ。

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