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» 2009年02月25日 21時47分 UPDATE

生き残りをかけ「Smart」を目指せ:新クラウドサービスで企業インフラを動的管理――日本IBM

ダイナミックインフラストラクチャという概念のもと企業ITインフラのスマートな管理を図る日本IBMは、対応ソリューションを複数発表。非IT資産をも管理対象した新しいクラウドサービスの実現を図る。

[石森将文,ITmedia]
日本IBM 専務執行役員 システム製品事業担当 ポール・マウン氏 「IBMは最大で125名ものCIOを抱えていた時期があったが、Smarterにインフラを統合し削減を図った」と日本IBM 専務執行役員 システム製品事業担当 ポール・マウン氏

 IBMはビジネス、社会、ひいては地球のより賢い進化を図るため「Smarter Planet」というコーポレートビジョンを提唱している。そのメインコンセプトの1つが「Dynamic Infrastructure(ダイナミックインフラストラクチャ)」である。ダイナミックインフラストラクチャは企業に対し「サービスの改善」、「コスト削減」、「リスク管理」といった要素を提供する考え方だとされるが、2月24日、日本IBMは国内での取り組みについて報道陣に対し説明を行った。

 登壇した日本IBM 専務執行役員 システム製品事業担当 ポール・マウン氏はSmarter Planetという考え方の背景について「経営環境が厳しさを増す中、企業が生き残るための唯一の方法は『賢く(smartに)』なることだ、という考え方に行き着いた。つまり企業は、今までと異なるITインフラの持ち方を検討する必要がある。その施策が『ダイナミックインフラストラクチャ』ということになる」と話す。

 具体的な施策は3つ。まず紹介されたのは「IBM Computing on Demand(IBM CoD)」である。これはユーザーが必要な時に必要なだけ、ハードウェア資源をネットワーク経由で利用できるいわゆるクラウド型のホスティングサービス。拠点は日本IBMの幕張事業所内設置され、4月上旬を目処にサービスが提供開始される予定。デジタルコンテンツの制作や宇宙開発、金融サービスといった分野でHPC環境を必要とするユーザーや、少しでも早くIT環境を整え事業を展開したいユーザー、また業務が集中する一定期間だけ、IT環境のキャパシティを拡張したいユーザーに適しているという。当然、利用にともなう設備投資や運用コスト、そして保守や電力に対するコストも抑制できる。

 IBM CoDはプラネタリウム用のCG映像「HAYABUSA 〜BACK TO THE EARTH〜」の制作環境として効果が検証され、4096×4096の画像描画を56CPUで4秒で処理。この環境は、従来の方法なら構築に4週間弱かかるところ、わずか1日で構築できたという。

最低使用料金(基本料金)は、クアッドコアCPUを2個搭載したサーバを1週間利用する場合で、5万400円(税別)となる。これを「1時間、1CPU」に換算すると、150円ということになる。この基本料金に対しては、契約期間や規模に応じて割り引き価格が適用される。

サービスマネジメントは「ITの枠」を超えて

日本IBM 理事 日野義久 Tivoli事業部長 日本IBM 理事 日野義久 Tivoli事業部長

 2つ目、そして3つ目の施策として発表されたのがサービスマネージメントのソリューションである「IBM Service Management Industry Solutions」および「IBM Service Management Center for Cloud Computing」である。

 IBM Service Management Industry Solutionsは、「ユーティリティ/科学・石油/通信/電機/小売/銀行/PLM(製造)」の7産業分野に対し、非IT資産も包含したインフラ管理のフレームワーク(テンプレート)を提供するサービス。ソフトウェア製品としては、Tivoli NetcoolとMaximoが中核となる。2月25日から順次提供され、価格は500万円から。米国のユーティリティ業界向け導入事例もある。カバーする産業分野は今後拡大を図るという。

 IBM Service Management Center for Cloud Computingは、クラウドコンピューティング環境の構築と運用を、サービスマネジメントの観点から支援するソリューションとなる。「企業に導入されたクラウドコンピューティング環境について、どういう使用状況なのか、そしてどのような拡張要求が出ているかといったことを可視化し、構成管理するサービス」と日本IBM 理事 日野義久 Tivoli事業部長は位置付ける。ライフサイクル全体をサポートし、仮想環境、ストレージ構成、ソフトウェア導入といった個々の構成管理を「クラウドサービス」というレイヤーまで昇華するという。導入に際し日本IBMでは、それまでにユーザーが利用していたサービスマネジメント環境との意自然な統合を図るとしている。

 本ソリューションの主要製品としては「Tivoli Service Automation Manager V7.1」と「Tivoli Provisioning Manager V7.1」が該当する。価格はサーバ当たり39万1900円からとなり、2009年第2四半期の提供開始が予定されている。

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