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» 2009年09月17日 08時00分 UPDATE

WebPRの仕掛け方:Webプロモーションを成功に導く5つのステップ (1/2)

「WebPR」の実践において、消費者の購買プロセスに沿った戦略的なストーリー作りは不可欠だ。本稿ではその購買プロセスを踏まえて、実際に企業がWebPRの戦略を構築するためにステップを紹介したい。

[太田滋(ビルコム),ITmedia]

 インターネットを軸にした企業のプロモーション活動を指す「WebPR」における戦略とは、企業の目的を達成するためのシナリオである。戦略を策定することは、WebPRにおけるシナリオを作ることにほかならない。

 WebPRにおけるシナリオ作りには、(1)目的の設定、(2)目標の設定、(3)ターゲットの設定、(4)コアメッセージの設定、(5)ストーリーの設計(メッセージとプロモーション施策の選定)――の5つのステップを踏む必要がある。これにより、企業におけるマーケティングの目的とぶれのない戦略を立てることが可能だ。本稿では、WebPRで企業が成功を収めるための手順を解説する。

(1)目的の設定

経営目的からWebPRの戦略を立てるためのフロー図 経営目的からWebPRの戦略を立てるためのフロー図(出典:ビルコム)

 目的は、その企業が成し遂げたいことである。企業活動の目的は利益を上げることであり、WebPRが果たす役割も売り上げへの貢献であることが多い。とはいえ、WebPRの目的は必ずしも「売り上げの拡大」というわけではない。

 WebPRでは、目的の策定に当たり「課題の分析」と「原因の把握」という2つのステップを踏む。課題の分析は、ビジネスモデルを因数分解することで導き出せる。例えば40代のサラリーマンが来るバーを例に取ってみよう。バーの売り上げの仕組みを単純化すると「客数×客単価」となる。この要素から課題をあぶり出すことができる。

 次に、抽出した課題の原因を把握しよう。このバーでは「客数が少ない」という課題があり、その原因は「店舗の知名度が低い」ことだった。このバーがWebPRを行う場合、その目的は「店舗の認知度を高める」ことになる。

(2)目標の設定

 目標とは、マーケティング活動における目的の達成度を測る指標を指す。目標を設定することで、目的を定量化(数値化)し、マーケティング活動の進ちょく状況を定期的に評価することができる。

 目標の設定には、「SMART アプローチ」と呼ぶ方法を活用する。SMARTは、「Specific(具体的)」「Measurable(測定可能)」「Achievable(実現可能)」「Relevant(適切性)」「Timed(期限明示)」という5つの指標を指す。さきほどのバーの場合、店舗の知名度を高めることが目的となっているため、その目的の達成度の進ちょくを把握する必要がある。そこでSMARTの指標を用いて、「来店客数を対前期で150%向上する」と目標を設定してみよう。

(3)ターゲットの設定

 ターゲットは、「商品ファン度」「デモグラフィック属性」「サイコグラフィック属性」と呼ぶ3つの段階を通じて設定する。

 商品ファン度は、ヘビーユーザー/ライトユーザー/ニーズ顕在ユーザー/ニーズ潜在ユーザーの4段階で区分する。バーの来客を分けると、それぞれ以下のようになる。

ヘビーユーザー:週1回以上の来店客

ライトユーザー:月1回以上の来店客

ニーズ顕在ユーザー:来店経験はないが、バーを探している層

ニーズ潜在ユーザー:バー自体に、興味関心が薄い層


 そして、年代や性別、家族構成、年収といったデモグラフィック属性で区分し、価値観やライフスタイルなどを含むサイコグラフィック属性で判断する。このバーの例では、店舗の認知度を高め、新規顧客の獲得につなげることが目的のため、来店したことがない顧客が対象となる。また属性に関しては、音楽好きの40代が集まるバーという特性を用いる。これらをまとめると「月1回以上来店し、音楽鑑賞の趣味を持つ団塊世代のサラリーマン」がWebPRを仕掛ける対象になる。

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