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» 2009年09月24日 13時15分 公開

ウイルス被害の予防技術でシェア拡大を狙うBitDefender

未知の不正プログラムを検出するヒューリスティック検出技術に強みを持つBitDefenderの経営幹部が来日し、新たに導入する対策技術と日本市場での展開について語った。

[國谷武史,ITmedia]

 ウイルス対策ソフトの開発・販売を手がけるルーマニアのセキュリティ企業BitDefenderは、未知の不正プログラムを検出する独自のヒューリスティック検出技術を強みに、第三者機関のウイルス検出率テストでも高い精度の維持し続けている。

 このほど同社の経営幹部であるグローバルマーケティングディレクターのボー・ロバーツ氏、同製品供給ディレクターのビンセント・ワン氏、広報マネジャーのビター・ソーザ氏が来日し、新たに導入するウイルス対策技術や日本市場での展開について明らかにした。

日本でのシェア拡大を狙うと話すロバーツ氏、ワン氏、ソーザ氏(左から)

 BitDefenderは、1996年にルーマニアの大手ITサービス企業Softwinが発売した製品が由来となり、2001年に現在のブランドに改められた。2003年に分社・独立し、現在は約1000万のユーザーを抱える。内訳は個人が70%、企業が20%、セキュリティ他社へのOEM供給が10%。本社機能と開発機能はルーマニアだが、販売拠点は米カリフォルニア州マウンテンビューを中心に世界9カ所に展開しているという。

 製品開発についてロバーツ氏は、これまで既知のコンピュータウイルスを定義ファイルで可能な限り検出するパターンマッチングの精度と、解析前の未知の不正プログラムを判定するヒューリティスティック検出の「B-HAVE」機能の2つにフォーカスしてきたと説明する。

 「ユーザーのコンピューターがウイルスに感染するのを防ぐのはもちろんのこと、感染しても被害が起きないようにする予防措置に力を入れている。技術力では大手のウイルス対策ベンダーに負けてはない」(同氏)

 特にB-HAVE機能は、今では多くのウイルス対策ベンダーが採用しているヒューリティスティック検出の先駆けとして同社が2003年に導入した。近年は被害を発生させないための技術開発を優先しているといい、B-HAVE機能を進化させた「Active Virus Control」という新たなヒューリティスティック検出機能を導入した。

 B-HAVE機能は、未知のプログラムが実行される際に仮想メモリ上でその挙動を解析し、不正プログラム特有の挙動が見つかれば実行を阻止する仕組みである。これに対し、Active Virus Controlはすべてのファイルの実行プロセスをリアルタイム監視し、不正プログラム特有の挙動を検出する仕組みとなる。B-HAVEのようなヒューリティスティック検出は一般的に未知のプログラムが実行されるタイミングで動作するが、Active Virus Controlは常に動作し続けているというイメージだ。

 ロバーツ氏は同機能によって、不正プログラムによる被害の発生を従来よりも高い確率で抑止できると説明する。「今のサイバー攻撃はほとんどが金銭狙いだ。不正プログラムは感染しても、ユーザーや対策ソフトに見つからないためにひたすら潜伏を続け、ある時密かに動き出す。未知のものを含めて常時監視することで、その一瞬を逃さないようにする」(同氏)

技術力と使いやすさを訴求

 BitDefenderは、国内では検出機能が制限された個人用の無償版を愛用するユーザーが多いものの、それ以外では無名に近い存在というのが実情だ。これに対し、ロバーツ氏らは検出率や感染被害の予防技術、製品の使いやすさを訴求していくという。

 製品ラインアップは、個人向けではウイルス対策、インターネットセキュリティ、統合セキュリティの3種類を、企業向けにはエンドポイントやゲートウェイ部、サーバ用に多数の製品を展開する。企業向けはWindowsおよびUNIX系システムを広範にサポートしており、これらを1つのコンソールで管理できるようにしている。

 「従来の企業ユーザーは中小企業が中心だが、最近では大学やホテル、メディア、公共などの分野で数千ユーザー規模の導入事例が増えている」とロバーツ氏は話す。国内では自社として拠点を設けていなないが、総代理店のサンブリッジソリューションズとの間で販売・マーケティングからサポートを含めた包括的な提携を進めているところだという。

 「ウイルスセキュリティ市場では大手ベンダー数社がシェアの多くを占めている状態が続いているが、われわれはセキュリティの基本である対策技術に磨きをかけてシェア拡大に挑戦したいと考えている」(ロバーツ氏)

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