過去20年を上回るマルウェアを確認、Pandaが2009年を総括

Panda Securityは2009年のセキュリティ動向を総括し、同年に確認したマルウェアの種類が過去20年の総数を上回ったと伝えた。

» 2010年01月08日 14時30分 公開
[ITmedia]

 セキュリティ企業のPanda Securityは1月7日、2009年のセキュリティ脅威動向を総括したリポートを発表した。同社が1年間で確認したマルウェアの種類が過去最大になったと伝えている。

 2009年に同社がユーザーなどから収集したマルウェアは約2500万種で、1日平均5万5000種以上の新たなマルウェアが出現したという。同社が過去20年で収集したマルウェアはのべ1500万種だったため、2009年は過去に類を見ない規模の脅威が発生したと分析している。

 種類別ではトロイの木馬が66%で最多を占め、以下はアドウェア(約18%)、ウイルス(約7%)、スパイウェア(約6%)などの順だった。オンラインバンキングのアカウント情報を盗み出すといった「バンカートロイ」や、ウイルス対策ソフトを装ってユーザーに金銭を要求する詐欺ソフトの横行が目立った。

 マルウェアの流通経路では、ソーシャルネットワーキングを通じた感染や、検索結果からマルウェア配布サイトに誘導するSEOポイズニングが頻繁に利用されたという。また、スパムは電子メール全体の92%を占め、新型インフルエンザや著名人のスキャンダルなどに便乗する手口が広がった。

 2010年に予測される脅威では、2009年にみられた傾向が広がるとともに、Windows 7やMacなど攻撃対象になるプラットフォームが増えるという。一方、2009年はiPhoneで拡散するワームが話題になったが携帯電話を狙うウイルスが大幅に増加する可能性は低いとしている。

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