「トロイの木馬はよく知らない」――オンラインサービス利用者のセキュリティ意識

RSAセキュリティは、オンラインサービス利用者のセキュリティ意識を調べた結果を発表した。

» 2010年02月18日 13時32分 公開
[ITmedia]

 RSAセキュリティは2月18日、オンラインサービス利用者のセキュリティ意識に関する調査結果を発表した。日本の利用者はマルウェアを用いた脅威への意識が、世界平均よりも低いことが分かったという。

 調査は、18〜65歳までの世界22カ国のオンラインサービス利用者4539人(うち日本人は200人)を対象に行ったもの。米RSA Securityが調査会社のInfoSurvに委託して2009年10月に実施した。

 個人情報の提供やアクセスに不安を感じるオンラインサービスは、オンラインバンキングが最も高く、世界平均で86%、日本で87%、米国で79%、英国で84%に上った。SNSは世界平均で81%、日本で73%、米国で79%、英国で80%、官公庁サイトは世界平均で74%、日本で58%、米国で71%、英国で78%だった。

 オンラインサービスの脅威として、フィッシング詐欺に関連したサイトやメールの認知は、世界平均が76%だったのに対し、日本は86%、米国は82%、英国は80%だった。被害経験では世界平均が29%、米国が31%、英国が26%となったものの、日本は6%だった。

 コンピュータを不正操作したり、情報を盗み出したりするといった行為を働くトロイの木馬の認知は、世界平均が80%であるのに対し、日本が55%、米国が73%、英国が75%となった。また、トロイの木馬による被害に脅威を感じる割合は、世界平均で54%、日本が38%、米国が49%、英国が51%となった。

 日本の利用者の意識についてRSAセキュリティは、フィッシング詐欺では正規サービスに似せた不正サイトやメールの体裁が稚拙な場合が多く、容易に判別できるものの、トロイの木馬は感染に気が付きにくいことから、認知や脅威の意識が他国に比べて低いようだと分析している。

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