Macmillan、電子書籍の販売方式について説明

iPad向けオンライン書店「iBookstore」開店を控え、Macmillanが電子書籍の価格体系について説明した。

» 2010年03月03日 16時41分 公開
[ITmedia]

 出版大手のMacmillanは3月2日、3月末からスタートする電子書籍の販売方式について説明した。Macmillanは、米AppleのiPad向けオンライン書店「iBookstore」での書籍販売が決まっている5社のうちの1社。

 Macmillanは電子書籍の販売方式を、従来の小売店が書籍の販売価格を決める方法から、出版社が販売価格を決めて小売店にはその価格から手数料を分配する「代理店モデル」に移行する。このモデルを提携先のすべての小売店で実施するという。

 代理店モデルへの移行により、同社が電子化の権利を持つ成人向け書籍に関しては、印刷版の初版発刊と同時に電子書籍を発売できるようになるという。従来は新刊をすぐに電子化できていなかった。

 電子書籍の価格は、印刷版と同様に書籍ごとに決定する。ハードカバーで出版する書籍の電子版のほとんどは12.99〜14.99ドルになるが、それより若干高く、あるいは安くなる場合もある。ペーパーバックで出版する書籍の電子版は6.99〜9.99ドルになる見込みだ。

 また、印刷版の場合、ハードカバーをペーパーバックに移行する際に価格を大幅に下げるが、電子書籍でも同時期に値下げする。値下げ後の価格は9.99ドル以下になる。

 同社のジョン・サージェントCEOは、「9.99ドルで書籍が購入できなくなるのではないかという懸念を多数の読者から寄せられているが、その心配はない。Macmillanの電子書籍のほとんどは10ドル以下だ。(12.99ドル以上になる)新刊書籍が全書籍に占める割合はこの1年ではわずか3分の1だった」としている。

 Macmillanは1月に米Amazonに書籍の値上げを要請したがAmazonは抵抗しており、3月2日現在、AmazonではMacmillanの電子書籍は購入できない。

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