ブロガー、おサイフスマートフォンを自作するオルタナブログ通信(1/3 ページ)

約260人のブロガーが日々、ITにまつわる時事情報などを発信しているビジネス・ブログメディア「ITmedia オルタナティブ・ブログ」。今回は「責任の所在」「iPad」「Twitter」「スマートフォン」をテーマに紹介しよう。

» 2010年07月16日 17時00分 公開
[森川拓男,ITmedia]

責任の所在

 日本は諸外国と比較すると、電車などの交通機関が比較的正確に運行されている。しかし、その一方で人身事故や災害などの影響による遅延も多い。永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」の「遅刻してしまった原因は、電車が遅れたからではない。遅れる電車に乗ったからだ」について、改めて考えてみるは、実に考えさせられるエントリーだった。この話の肝は、責任の所在をどこに置くかで解決策が見えてくることにある。この考え方は、電車の遅延による遅刻といったケースだけに当てはまるものではない。

 7月11日には、参議院議員選挙の投開票が行われた。その結果、野党の自由民主党が改選第一党となるねじれ国会となった。これにはいろいろな理由が考えられるが、小本恭氏「小本 恭の「IT広報室の雑記帳」」の菅首相「二転三転発言」にみる「数値」の重みにあるように、言葉の影響を軽視したために与党が自滅したのも一理あるだろう。加藤順彦氏「加藤順彦|Asian視座で未来予想」の政治に経営感覚が必要で指摘されるように、国家の経営感覚が必要なのも確かだ。何よりも、責任の所在が明確でなかったのも、与党敗因の要因のように感じた。

 トップが責任の所在をちゃんと考えていれば、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」の社員を信じられないのならソーシャルなんてやっても仕方ないのようなことにもならないだろう。ソーシャルメディアを社内に導入するならば、社員を信頼する必要がある。それは、坂本史郎氏「坂本史郎の【朝メール】より」の指導者の資質:リーダーがいつも問われる3つのこととも関係してくる。

 責任の所在があいまいであったために起こったのではないかと思われるのが、7月上旬に起こったゆうパック遅延問題だ。山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」のゆうパックの遅延に垣間見えるクラウドコンピューティングの2つの問題や、方波見豊氏「破壊的イノベーションでキャズム越え」のゆうパックの遅配は、日本通運・ペリカン便との宅配便事業統合サービス開始時期を読み誤ったのか?書留さえも居るのに不在通知が(笑でも取り上げられた。特に方波見豊氏が体験された事件は、信じられないケースだ。

 日本には、佐川明美氏「佐川明美の「シアトルより愛を込めて」」のチャイナネットの記者がとらえた「日本人の細かい心配りのある生活」や、中嶋政和氏「『スマートIT』術」の日本人が持っている”もてなし”の文化。ソフトウェア開発に取り入れてますか?で取り上げられたような、「おもてなしの文化」があった。先に触れたゆうパック遅延に関する発言などを聞くと、そういう文化の喪失を感じてしまうのだ。

 責任の所在をハッキリさせることが、いま求められているのではないだろうか。

 今回の「オルタナブログ通信」は、7月1〜7日にかけて「オルタナティブ・ブログ」へ投稿されたエントリーの中から、冒頭で取り上げた「責任の所在」のほか、「iPad」「Twitter」「スマートフォン」といったキーワードに注目してみた。読者がオルタナティブ・ブログを読む際の参考にいただければ幸いだ。

 ここで、7月1〜7日を7月1週とした過去8週分のオルタナティブ・ブログへの投稿状況を可視化したグラフを見ていただこう。

7月1〜7日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

 投稿総数が再び上昇した。7月6日には百瀬道子氏「crossing a border」が、新たにオルタナブロガーとなった。これからに期待したい。

 また7月2日には鈴木麻紀氏「事務局だより」の愉快な仲間たち:オルタナ5周年総まとめがアップされているので、読んでみてほしい。

 それでは、オルタナブロガーが7月1〜7日に注目してきたのはどのような話題だったのか、振り返ってみよう。

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