メールアドレス狙いのDHA攻撃が急増、Symantecが注意喚起

有効なメールアドレスを狙って、大量のメールを送り付けるDHA攻撃が発生している。

» 2010年07月16日 07時35分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 米Symantecは7月15日(現地時間)、有効なメールアドレスの情報を搾取する目的で大量のメールを送り付けるDirectory Harvest Attack(DHA)攻撃が急増していると、ブログで注意を呼び掛けた。

 同社によると、DHA攻撃は6月第2週から増加して月末にはいったん減少したものの、7月第1週には6月の15倍の規模になる攻撃が観測されたという。DHA攻撃とは、特定のドメインに大量のスパムを送り付け、あて先不明で返信されるアドレスを調べる手口。攻撃者は返信のないアドレスは実在のアドレスとみなし、リスト化しているとみられる。

DHA攻撃とみられるメールの流通量の推移(Symantecより)

 DHA攻撃で送り付けられるメールは、件名や本文に意味不明な文字列が使われたり、受信者と関係のない内容の文章で埋め尽くされたりしているなど、一般的なスパムの特徴とは異なる。このため、スパム対策が回避されてしまう場合があるという。

 「攻撃者は有効なメールアドレスだけの情報を効率的なスパム配信に役立てたり、アンダーグラウンド市場で換金している可能性がある」とSymantecは推測している。

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