Google、地域情報戦略の本格化に向けた動き(1/2 ページ)

Googleは、Hotpotの利用地域拡大やLatitudeへのチェックイン機能追加などにより、foursquareやGowallaに後れを取っている地域情報関連ビジネスを急ピッチで強化している。

» 2011年02月09日 11時00分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 米Googleが展開している各種のWebサービスの中でとりわけ急ピッチで強化が進められているのが同社の地域情報検索戦略に沿ったサービスであり、2月に入ってもこの傾向は変わらないようだ。

 Googleはローカルレコメンデーションエンジンの「Hotpot」(日本では「おみせメモ」)をグローバルに展開すべく、同サービスを新たに38カ国語に対応させるとともに、Google.comの通常の検索結果にも統合した。さらに同社は、友人検索アプリケーションの「Latitude」にチェックイン機能を追加した

 これら2つの動きは表面的には、2つの異なるソフトウェアの改良のように見えるが、実は共通の糸で結び付けられている。その糸とは、Google Maps、そして地域情報検索ビジネスを拡大したいという同社の思惑だ。

 Hotpotは昨年11月、Google Maps上で提供されるローカルリスティングサービス「Google Places」の1機能としてリリースされたが、今回、この機能がGoogleの検索サイトにも拡張され、ユーザーはここからレストラン、ホテル、コーヒーショップなどを評価したり、友だちを追加したりできるようになった。

 ユーザーが新規に検索を実行すると、パーソナライズされた結果が返され、ユーザーの好みや友だちのレコメンデーション(お勧め情報)に基づくショップやレストランのリストが表示される。ユーザーが自宅のデスクトップや外出時に携帯電話から検索したときに表示される地域情報検索結果の有用性を高める、というのがGoogleの狙いだ。

 Googleは、当初、Google Placesだけで利用可能だったHotpotの窓口を徐々に増やし、「Hotpot」サイトやGoogle Maps、「Maps for Android」ウィジェット、さらにiPhoneからでもアクセスできるようにした。

 現在、ユーザーは自分のGoogleアカウントにログインして検索すると、Google.comの通常の検索結果の中にHotpotのレコメンデーションが表示される。例えば、ニューヨーク市内のレストランを探しているユーザーは、検索結果に表示されたレストランのすぐ下に、店の名前と写真に加え、友だちのレコメンデーションを見ることができる。

 また、ページの左側にある「Places」をクリックし、「Friends only(友だちのみ)」ボタンを選択すれば、友だちのすべてのレコメンデーションを表示させることができる。

 Hotpotはこれまで英語版しかなかったが、今回の多国語対応により、中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、韓国語、ポーランド語、ロシア語、スペイン語などでも利用可能になった(訳注:日本語にも対応している)。

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