Chrome OSのFlash Playerはバージョン逆戻り? 研究者が指摘

GoogleはFlash Playerに組み込まれているFlash Playerを更新したが、バージョン番号を見ると、Webブラウザ向けの最新版であるFlash Player 10.3から10.2へと逆戻りしたように見える。

» 2011年07月08日 07時37分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米Googleは、新しいPC「Chromebook」に搭載されているChrome OSの安定版のアップデートを7月6日付でリリースし、同OSに組み込まれているAdobeのFlash Playerを新しいバージョンに更新した。Chrome OSのFlash Playerをめぐっては、脆弱性のある古いバージョンが搭載されているのではないかとして、セキュリティ研究者が疑問を投げ掛けていた。

 Googleによると、Chrome OSの最新版「0.12.433.231」では、Flash Playerが10.2.158.27に更新された。このバージョンは、WebブラウザのChromeの最新版に組み込まれているFlash Playerのバージョン10.3.181.34とは異なっている。

 これについてKaspersky Labの研究者は6日のブログで、「新しいChromebookに古いFlash Playerが搭載されていた」と伝えていた。この時点でFlash Playerはバージョン10.2.158.26がインストールされており、自分で最新版に更新する手段もなかったという。

 その後、この研究者はFlash Player 10.2.158.27がプッシュ配信されたのを確認したと報告。Adobeに問い合わせたところ、Chromebook向けのFlash Playerはこのバージョンが最新版だとの回答があったと伝えている。

 バージョン番号だけ見ると、Chrome OSのFlash Playerは10.3から10.2へと逆戻りしたように見える。しかしこのFlash Playerは「Chrome Flash Player Pepper」と呼ばれるChrome OS向けのカスタマイズ版だという。

 ただ、このPepper版のFlash Playerについては現時点で詳しい情報がなく、ブラウザ向けのFlash Player 10.2に存在していた脆弱性が解決されているのかどうかも不明だ。Kasperskyの研究者は「Chromebookが正式に発売された今、より良い解説が必要だ」と指摘している。

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