NEC、省電力化したExpress5800シリーズを発表 全モデルの動作保証を40度に

今後リリースするサーバ製品についても室温40度での動作を保証する計画だ。

» 2012年05月16日 20時51分 公開
[ITmedia]

 NECは5月16日、同社のIAサーバ「Express5800シリーズ」の新モデルを発表した。追加されたのは2Uの筐体に4台のサーバモジュールを搭載できる高密度モデル「Express5800/E120d-M」、ラックおよびタワー型の「Express5800/R120d-2E/T120d/T110d」、ブレードサーバ「Express5800/B120d/B120d-h/B110d」となる。

 プロセッサには最新のXeonプロセッサ E5ファミリーを搭載する。80 PLUSの認証を取得した高効率電源ユニットを採用したり、標準添付するサーバ運用管理ソフト「ESM PRO」でパワーキャッピングをスケジュールしたりすることで、従来比約30%の節電効果があるという(空調などファシリティの節電効果も含む。NEC調べ)

標準添付のESM PRO5ではパワーキャッピングやその予約ができる

 ユニークな点として、既に発表済みの2Wayラックサーバに続き今回の新モデル全てが、室温40度での動作を保証することが挙げられる。エアフローの改善や省電力パーツの採用で実現した。一般的なサーバ製品の稼働保証は35度であることから、空調の設定温度を5度上げられる計算になる。

 NECは「これまでもネットワーク関連などのペリフェラル機器は、サーバよりも動作保証温度が高かった。しかしサーバが35度保証であることから動作保証温度が低いほうに合わせて冷却せざるを得ず節電のボトルネックになっていた。今回の新モデルではこういった問題を解決できる」とする。

 東京電力管内における電気代の値上げや関西電力管内の電力不足の可能性を踏まえ「中小事業者の中でもサーバの省電力に改めて注目が集まっている」とNECは指摘する。OSなどの環境はそのままにハードウェアだけリプレースし節電したいという需要に対してはWindows Server 2003 R2の継続サポートという形で対応する。

 NECでは今後リリースするサーバの全てで、40度での動作を保証する構え。エコの視点で差別化していくという。

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