シスコが顧客サポートで新方針、「能動的に対応」と表明

シスコシステムズは、ネットワーク機器障害などのサポートで従来以上に率先して対応できる仕組み「スマートサービス」を提供していくと表明した。

» 2012年05月30日 18時27分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 シスコシステムズは5月30日、サポートサービスに関する説明会を開催。従来以上に率先して対応できる仕組みを取り入れた「スマートサービス」を本格提供していくと表明した。サポート事業を担当する中島シハブ執行役員は、「顧客企業のサポート体験を変えたい」と述べた。

 中島氏は、これまでのサポートについて「受身的であり、時間も手間もかかるものだった」と説明。海外では4年ほど前から、国内では昨年からサポート品質を改善する取り組みを進めているという。従来はネットワーク機器などに障害が起きると、ユーザー企業の担当者は購入元や同社にサポート対応を依頼し、それから原因究明や解決などに当たっていた。

サポートサービスにおける特徴

 新たな取り組みでは障害の発生を監視システムで自動的に検知し、対応依頼までのプロセスを自動化することで、対応に要する時間を短縮するといった改善を進める。また、複数のオフィスなど導入されている多数のシスコ製品をユーザーがWeb上のポータル画面上で一元的に把握できるようにもした。かつては資産台帳の登録情報と実際の機器を手作業で照合するといった手間があった。

 ジャパンテクニカルサービスのセイ・クウォン シニアディレクターは、「全世界で約1万1000人、日本で約400人が担当し、25年にわたる当社のノウハウを生かせる点に強みがある。経営戦略に沿ったIT環境の構築や既存環境の最適化といったテーマにもサービスを提供する」と話す。

ユーザー向けのWebポータル画面

 この日の説明会ではオンライン会議システムを利用して、海外のエンジニアと国内のエンジニアが顧客企業へのサポート方法を打ち合わる様子や、東京・六本木の本社に移転した新たなテクニカルサポートセンターを披露した。

製品としても販売している「シスコテレプレゼンス」を利用したサポートのオンラインミーティング

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