ニュース
» 2012年07月09日 07時45分 UPDATE

Sunの“伝統”を昇華、日本オラクルが語るVDI戦略

日本オラクルが仮想化デスクトップ基盤(VDI)に関する現状を説明。Sun時代に定評のあったクライアントソリューションは、Oracleへの統合でどう変わったのか――。

[岡田靖,ITmedia]

 日本オラクルは7月6日、デスクトップ仮想化ソリューションに関する記者説明会を開催した。クライアント関連ソリューションとしては旧サンマイクロシステムズのシンクライアント「Sun Ray」などで実績があるが、デスクトップ仮想化という軸でソリューションの現状や特徴などを説明している。

tkorc01.jpg Virtual Desktop Global Business Unit プリンシパル・セールス・コンサルタントの白川晃氏

 Virtual Desktop Global Business Unit プリンシパル・セールス・コンサルタントの白川晃氏は、同社の仮想化デスクトップ基盤の現状について、サンマイクロシステムズ時代からのSun Rayのみならず、デスクトップアクセス、セッション管理、デスクトッププロバイダー、ストレージといった各階層を網羅する、さまざまなコンポーネント製品で構成されたフルスタックのソリューションになっていると紹介した。

 「OracleのSun買収でソリューションが広がった。当社は“Red Stack”としてフルスタックのソリューションの提供を進めているが、その一方でそれぞれのコンポーネントはオープンでもある。ユーザーが既存環境に応じてVMwareやCitrix、Microsoftなどの仮想化環境と併用でき、当社へ移行もできる構成だ。100台程度を収容するシングルサーバの構成からグローバルセンターまで、規模の点でも柔軟に対応する」(白川氏)

 また白川氏は、デスクトップ仮想化ソリューションが最近のユーザーが抱える課題にも対応すると語った。例えば、マルチデバイス環境に対応していることはもちろん、従業員が個人所有する端末を業務に使う「BYOD(Bring Your Own Device)」やノマドワーク、テレワークにも効果があるとした。今年は昨年に続いて、電力供給の不安から節電が求められている世情だが、こうしたところでもシンクライアントの活用が貢献すると説明している。

tkorc02.jpg オラクルの仮想化デスクトップ基盤スタック

 「演算によるコンピュータの発熱は非常に大きい。Sun Rayの端末は通常は5ワット程度だ。デスクトップPCはもちろんノートPCよりも費電力が大幅に少ない。かつてのSunではオフィスの全員がワークステーションを使っていた。夕方に空調が止まると室内が暑くなることに気付いたが、Sun Rayに切り替えると、そのこと気付かなくなった。シンクライアントにすればデータセンターに集約されるが、データセンターなら空調も機器の冷却に最適化されているので、全体でみれば電力利用効率は高い」(白川氏)

tkorc03.jpg シンクライアント化することで電力や発熱の負荷をオフィスからデータセンターへ移行できる

 しかし、デスクトップ仮想化にはこうした数多くのメリットがあるという割には普及があまり広がっていないのも実情だ。白川氏はその理由にストレージを挙げた。

 「過去に何度も『デスクトップ仮想化の時代』と言われてきたが普及しなかったなぜなら、ストレージが大きな要因だ。仮想化デスクトップの導入を進めていくと、ストレージ容量やパフォーマンスが求められ、その分コストが高くつく。それならとオラクルは、エントリーレベルなら多数のHDDやSSDを搭載できるSun Fireサーバでコストを抑え、大規模ならZFS Storage Applianceの重複排除機能などを活用してコストパフォーマンスを高められる」(白川氏)

 ZFS Storage Applianceは、重複排除機能やデータ圧縮、シンプロビジョニングなどの機能により容量を効率的使うことができるストレージ。また、全クライアントに対して共通の操作を行う際にクローン機能を活用してシステム負荷を軽減するなどもできる。システム事業統括 ビジネス推進本部 ディスクストレージ担当ディレクターの阿部恵史氏は、デスクトップ仮想化におけるZFS Storage Applianceのメリットを次のように説明した。

 「IOPSを稼ぐにはスピンドル数を増やすのが基本。だがZFS Storage ApplianceはSSDをキャッシュとして使い、パフォーマンスを高められる。ユーザーが一斉に端末を起動する、いわゆる『ブートストーム』『ログインストーム』の対策にこの機能が効く。ZFS Storage Applianceは、実は他社の仮想デスクトップ環境の認定も取得しており、どんな環境のユーザーにも高いコストパフォーマンスを提供できる」(阿部氏)

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -