五輪に便乗したサイバー攻撃、ユーザーが取るべき自衛策とは?

オリンピックなどの注目スポーツイベントでは観客が標的にされる可能性もあるという。だが大半はそのことを認識していないという。

» 2012年08月01日 07時17分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 英国で開催中のロンドン五輪オリンピックに関心が集まる中、こうした大会では個人の端末や情報が危険にさらされる恐れがあるとして、セキュリティ企業の米McAfeeが警鐘を鳴らしている。英国で実施した意識調査では、危険を認識していない人が大部分を占めたという。

 McAfeeによると、英国の国家安全保障戦略委員会は先にまとめた報告書で、サイバー攻撃によって国家インフラや国家機密が危険にさらされる恐れがあると指摘。特にオリンピックなどの注目スポーツイベントでは、観客が標的にされる可能性もあると述べていた。実際に、オリンピックに便乗した偽のチケット販売やスポーツ関連くじを装った詐欺などの手口も報告されている。

 しかしMcAfeeがOnePollに委託して英国で2000人を対象に実施した意識調査では、こうした危険について認識している人は13%にとどまったという。

 危険を認識している人は、具体的な対策として「スマートフォンにPINコードを設定する」(65%)、「観戦に出かける前にBluetoothを無効にする」(61%)、「端末にセキュリティソフトをインストールする」(32%)などを挙げた。

 McAfeeではオリンピックのような場でユーザーが取るべき自衛策として、(1)情報窃盗や詐欺の温床になっている公衆WiFiの利用は慎重に、(2)端末から情報が盗まれるのを防ぐため、移動中はファイル共有を無効にする、(3)位置情報が悪用されるのを防ぐため、Facebookなどのサイトに写真を投稿する際は位置情報が付加されないようにする――などの対策を促している。

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