クラウドが進まない日本の中小企業 シマンテックが調査

シマンテックは企業のクラウド利用に関するグローバル調査を実施、その結果を発表した。

» 2013年02月04日 14時35分 公開
[ITmedia]

 シマンテックは2月4日、同社が実施した企業のクラウド利用に関する調査結果を発表した。日本の中小企業におけるクラウド普及の遅れが顕著に見られた。

 同調査は、2012年9月から10月にかけてグローバルで実施、29カ国3236企業・組織から回答があった。このうち日本企業は301社で、中小規模企業(250人未満)が152社だった。調査によると、パブリック、プライベート、ハイブリッドなどを含むクラウドの利用について、「少なくとも検討を行っている」と答えた企業の割合は全体で90%以上に達した一方で、日本の回答企業全体では64%だった。中小規模企業では、グローバルの82%に対し、日本は46%だった。

 クラウドでの情報保存状況に関して、「ビジネス情報をクラウドに保存している」と答えたのは、グローバルの中小規模企業では47%、日本の中小規模企業では24%だった。ITスタッフのクラウドへの準備状況に関して、「かなり準備できている/いくらか準備できている」と答えたのは、グローバルの中小規模企業が39%、日本の中小規模企業は8%という結果となった。

 また、同調査では、IT部門に管理、統合されていない「ローグクラウド(無許可クラウド)」が多くの企業に広がっていることが明らかになった。グローバル全体で77%が昨年1年間でローグクラウドの利用があったと回答。ローグクラウドであると回答した企業のうち、40%が機密情報の漏えいを経験し、25%以上がアカウント乗っ取り、Webの改ざん、品物またはサービスの盗難を、約20%がDDoSを経験したという。ローグクラウドに手を出してしまう理由として最も多く挙げられたのは、時間とコストの節約だった。

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