メインフレームとオープンシステムで同時利用できるバックアップ装置、EMCが発売

EMCジャパンは、IBMのメインフレーム環境とオープンシステムが混在した環境でも1台で対応が可能な仮想テープ装置「EMC DLm1000」の販売を開始した。

» 2013年05月15日 17時28分 公開
[ITmedia]

 EMCジャパンは5月15日、仮想テープバックアップ装置の「EMC DLm1000」を発売した。IBMのメインフレーム環境とオープンシステムが混在した環境でも1台で対応する製品となっている。

 新製品は、IBM z/OS環境における中小規模のシステム向けテープ用途(バックアップ/リカバリ、DFHSM、データ・アーカイブなど)と、オープンシステムにおけるバックアップに対応。これまで複数台のテープストレージシステムを必要としていたメインフレーム環境において、それらの処理を1台で担う。これにより、複数システムを同時に管理することで生じていた負担を解消できるという。

EMC DLm1000

 また、重複排除バックアップストレージの「EMC Data Domain」とも統合され、バックアップデータ容量を大幅に削減できる。これによってストレージの設置面積の縮小につながり、運用コストの削減も期待される。データはディスクに保存するため、パフォーマンスの改善や処理時間の短縮も実現し、リカバリの信頼性も向上するとしている。

 同社は、メインフレーム環境のテープ用途がバックアップ中心で、今後メインフレーム環境からオープンシステムへの移行を検討しているユーザーにとっては、移行後もData Domainをバックアップ用途に継続利用でき、システムを移行する場合でも従前の投資を保護できると説明する。

 DLm1000は、既に提供開始している「DLm2000」「DLm6000」と同様にIBM z/OSからアクセスするとテープ装置として認識される。最大スループットは300Mバイト/秒で、最大仮想ドライブ数は128個。これまでの運用方法を変えることなく、処理業務の高速化を実現できるという。

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