iPadやiPhoneの乗っ取り被害多発、ロック解除に「身代金払え!」

「iPadを使っていたら突然ロックがかかり、身代金を要求された」などの訴えがで相次いでいる。

» 2014年05月28日 07時23分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 オーストラリア各地でAppleのiPadやiPhoneのユーザーから、端末が何者かにハッキングされて乗っ取られ、身代金を要求されたという訴えが相次いでいる。同国のSydney Morning Herald(SMH)紙が5月27日付で伝えた。

 同紙の報道によると、シドニーに住む女性は午前4時に着信音がして目を覚ました。画面には「端末はOleg Plissによってハッキングされた」というメッセージが表示されていて、ロックを解除したければ指定のPayPal口座に50ドルを送金するよう要求されたという。

 Appleのサポートフォーラムにも、「iPadを使っていたら突然ロックがかかり、100米ドル/ユーロを要求された」「私もまったく同じ問題に見舞われていて、『Oleg Pliss』から同じメッセージを受け取った」「iPhoneとiPadの両方が影響を受けている」などの投稿が相次いでいる。

 Mac専門のセキュリティ企業Integoによると、被害者の端末は、紛失したり盗まれたりした場合の「iPhoneを探す」機能が作動してロックがかかった状態になっていると思われる。

 考えられる原因として、何者かが脆弱性を突いてAppleユーザーのアカウントに侵入した可能性や、何らかの原因で流出したパスワードが使われた可能性が指摘されている。しかし、現時点ではまだ何が起きたのかは不明で、被害がオーストラリアやニュージーランドに集中している理由も分かっていない。

 Integoでは端末がロックされた場合の対策として、リカバリモードを使ってバックアップから復元する方法を紹介している。さらに、こうした被害に遭うのを防ぐためのApple IDアカウント保護強化策として、2要素認証の利用や14桁のリカバリキー設定を勧めている。

Apple IDの保護強化が求められる

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