WWDCの基調講演で発表されたこと、されなかったこと

新ハードウェアや音楽サービスは発表されず、新OS X、新iOSのみになったが、iOS開発者向けには4000以上のAPIと新プログラミング言語が発表された。

» 2014年06月03日 06時00分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Appleが6月2日(現地時間)に開催した年次開発者会議WWDCの基調講演で発表されたことをリストアップする。各項目についての詳細記事へのリンクは順次追加していく。

 iOS 8向けの健康管理アプリ「Health」とスマートホームアプリ「HomeKit」が発表されたが、うわさされたiWatchを含む新ハードウェアや買収を完了したBeats Electronicsに関連する発表はなかった。Apple入りするBeatsのドクター・ドレも登壇せず、クレイグ・フェデリギ氏のデモの中で、チャットで声のみで出演した。

OS X Yosemite

 正式版のリリースは今秋の予定で、現行OSの「OS X Mavericks」と同様に無料でダウンロードできる。デザインがiOSに近づき(フラットデザインの採用)、iOSとの連係もよりスムーズになる。

  • 通知センターの改善(ウィジェットにあったものが通知センターでチェックできる)
  • Spotlightの強化:検索バーが画面中央に表示され、ファイル、カレンダー、連絡先、App Storeなどを検索できる
  • iCloud Drive:Finder内でiCloudを直接見られるようになる
  • Markup:メールの画像に矢印やフキダシの追加などができるツール
  • Mail Drop:iCloudのファイルを添付ファイルとして送受信できる
  • Safariの改善
  • Handoff:MacのアクティビティをiOS端末に送る(逆も可)

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iOS 8

 正式版のリリースは今秋で、サポートする端末は別記事を参照のこと。通知センターの強化やiCloud DriveはOS Xと共通だ。

  • 写真編集機能の強化:明るさの直感的な調整機能、傾き補正、フィルターの追加など
  • カメラ:インターバル撮影機能の追加
  • 写真検索機能の向上:撮影日や撮影場所での検索が可能
  • Family Sharing:ストアで購入したコンテンツの家族での共有
  • IMEの予測変換機能追加
  • メッセージへの音声添付
  • Health:健康管理アプリ。心拍数や消費カロリーを記録・分析できる
  • HealthKit:パートナー医療機関などにユーザーの生体データをセキュアに提供する
  • Homekit:対応する端末や家電(照明、サーモスタット、ドアロックなど)をSiriでも制御できる

 詳細記事はこちら

開発者向け

  • 新開発言語「Swift」
  • 4000以上のAPI:Touch IDをアプリのログインで利用できるAPIや、OpenGLより強力な3DグラフィックスAPIの「Metal」など
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