MicrosoftとDropboxが提携──モバイル版OfficeとDropboxを統合

OneDriveでDropboxと競合するMicrosoftが、Dropboxに保存したOfficeファイルを直接編集できるようにする。「Office for iPad」と「Office Mobile」の数週間後のアップデートで可能になる。

» 2014年11月05日 06時47分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Microsoftと米Dropboxは11月4日(現地時間)、“人々の作業をより効率的にするための”戦略的提携を発表した。モバイルおよびWeb版の「Microsoft Office」とDropboxのクラウドストレージを統合する。

 これにより、モバイルおよびWeb版OfficeとDropboxの両方を使っているユーザーは、例えばDropboxに保存してあるWordのファイルを直接編集できるようになる(具体的なサービスについては後述)。

 msdrop 1

 Microsoftには「OneDrive」というDropboxと競合するクラウドストレージサービスがあるが、同社のサティア・ナデラCEOは発表文で「われわれが提唱する“モバイル第一、クラウド第一”の世界では、端末やプラットフォームを問わず作業するより簡単な方法を必要としている」とし、そのためにMicrosoft製品とDropboxの両方を使っているユーザーに柔軟なツールを提供していくと語った。

 Microsoftによると、Officeのユーザーは12億人以上で、Dropboxに保存されているOfficeファイルは350億件以上という。

 向こう数週間中に実施するモバイル版Office(Office for iPadAndroidおよびiPhone版「Office Mobile」)のアップデートで、これまでOfficeとOneDriveで可能だった機能がDropboxでも使えるようになる。

 このアップデートで、OfficeとDropboxのアカウントを接続し、Dropboxに保存しているファイルを編集・保存・共有できるようになる。

 msdrop 2 Office for iPadでDropboxに保存してあるWordファイルを開く

 Officeアプリから直接Dropbox内のOfficeファイルを開けるだけでなく、iOSおよびAndroid版のDropboxアプリでOfficeファイルを選択するとOfficeアプリでそのファイルを開いて編集できるようになる。

 msdrop 3 iPadのDropboxアプリでWordファイルを編集しようとするとWord for iPadが起動する

 Dropbox上のOfficeファイルのリンクを共有することで、Dropbox上で他のユーザーとファイルを共有できる。

 Webアプリ版Officeである「Office Online」でも、2015年上半期中に新機能が利用できるようになる。

 また、DropboxはWindows Phone版のDropboxアプリを向こう数カ月中にリリースする計画だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ