2019年のパブリッククラウド市場は2014年の3倍に――IDC調べ

推計による2014年の市場規模は、前年比33.6%増の1804億円となった。

» 2015年01月28日 17時48分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは1月28日、国内パブリッククラウドサービス市場の最新の予測を発表した。それによると、2014年の推定市場規模は前年比33.6%増の1804億円になった。2019年の市場規模は2014年比で3.0倍の5337億円に達すると予測している。

 現在の国内IT市場では、「クラウド」「モビリティ」「ビッグデータ/アナリティクス」「ソーシャル技術」から構成される第3のプラットフォームに高い注目が集まっているという。また、IoTや認知システム、3Dプリンティングなど新しい技術革新が起きており、第3のプラットフォーム上で「産業の絶えざる変革」を支える新しい事業価値の創造が始まると指摘する。

 従来のITの主な価値は、既知の業務処理をITによって効率化することでにあり、市場ニーズも明らかだったと同社。価格や機能、信頼性といった視点でベンダーが差別化を図り、事業を成長させることが可能だったとしている。一方、デジタル化する社会で新しい事業価値を創造するという動きは、ITにとっては未踏分野への挑戦となり、ある意味では「手探り」で新しいITを構築する必要があると解説。ユーザー企業にとって、ITの拡張性/縮小性、迅速性および連携性が重要となり、経済性を考慮するとパブリッククラウドサービスが現実的な選択肢となっている。

 パブリッククラウドサービスの技術的な発展は著しく、高機能なITの低価格化を始め、従来のIT環境では出来なかったことを可能にする。しかし、ベンダーが機能を発展させても、新しい事業価値を創出する業務と直結しなければ、新しいIT需要を喚起することはできないと同社は指摘する。

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