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» 2015年01月28日 20時00分 UPDATE

5年後、「JP1」は“サービス”になっている

発売20周年を迎えた日立製作所の運用管理ツール「JP1」。今後のロードマップとして、同社はJP1の“サービス化”を考えているという。

[池田憲弘,ITmedia]
photo JP1のパートナーイベントで講演する松田芳樹氏(写真提供:日立製作所)

 運用管理ツールで国内No.1のシェアを持つ日立製作所の「JP1」が、2014年に発売20周年を迎えた。IT技術や社会のトレンド、そしてパートナーの要望を取り入れる形で機能を増やしていったJP1だが、今後はどのような展開を目論んでいるのか。2003年から約5年間、JP1の“責任者”を務めた、日立製作所 情報・通信システム社 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部の松田芳樹氏に聞いた。

 JP1は1994年にジョブ管理ツール「JP1 V1」として誕生。2000年代前半には「eビジネス」(V7i)や「内部統制」(V8)といった企業の潮流に対応してきた。特に近年はクラウド環境への対応に注力しており、最新版のV10(V10.5)でも、VMwareやAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureといったプライベートクラウド基盤やパブリッククラウドサービスとの連携機能を強化している

 「企業システムのクラウド化は進んでおり、今やOpenStackやVMwareなどはデファクトスタンダードになりつつあります。こうしたトレンドにきっちりと対応していく姿勢はこれからも変わりません。やや遅れている感もありますが、DevOps(開発運用連携)などの対応も進める予定です」(松田氏)

JP1は“サービス化”する

 では、JP1は今後どのような進化を遂げていくのか。松田氏は“JP1 as a Service”という言葉をキーワードとして挙げた。

 「昨今、ITに求められる役割は、業務支援から経営革新や新ビジネスの創造といった経営課題への支援へと変わってきています。パートナーのニーズが変われば、JP1も変わらなければなりません。そこで“JP1 as a Service”、つまりJP1のサービス化を進めていこうと考えています」(松田氏)

 “サービスとしてのJP1”が目指すのは、変化の激しいビジネス、そしてIT環境への柔軟な対応だ。例えば、ビジネスの変化に対応しやすいサービス利用型、例えばSaaS、従量課金といった販売形態の導入も検討しているという。

 一方で、運用管理面で他社製品を圧倒するという製品のコンセプトは変わらない。V10では運用自動化機能の強化が図られたが、ビッグデータや日立の人工知能技術を生かすなど、まだまだ進化していくと松田氏は話す。

 「日立は社会イノベーション事業を推進していますが、これからIoTの時代がやってきます。大量のデータを集め、それを日立の人工知能技術を使って分析することでインフラを作り上げていく。例えば、ウェアラブル機器で得られるデータを活用し、社員の健康管理をする実験を研究所では行っていますし、人の流れを解析するような実験も行っています。こうした新たな取り組みを支援するツールとしてJP1を選んでもらえれば」(松田氏)

 JP1は2012年の「JP1 V10」リリースから約3年が経とうとしており、2015年中に次期バージョンのリリースを控えていると思われる。松田氏はリリース時期については明言しなかったものの、「“JP1 as a Service”の第一歩を踏み出すような機能を盛り込んでいくつもりです」とアピールした。

 「2014年はJP1発売20周年であるとともに、メインフレーム50周年という年でもありました。今でも現役で使われているメインフレームに比べれば、20年のJP1はまだまだ若いです。これからもテクノロジーやビジネスの変化とともにJP1は進化していくでしょう。パートナー企業には『一緒に進んでいこう』というメッセージを発信していきます」(松田氏)

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