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» 2015年05月15日 11時00分 UPDATE

女子ヘルプデスクのプロマネ修行奮戦記:「ぴんぼっく」を信じる者は救われる? (1/3)

一介のヘルプデスクが突然、プロジェクトマネジャーを任され、ぴんぼっくとやらを学び、PMP試験を受けるハメに……。これがこの春、わたしに降りかかってきた災難。小難しい勉強に挫折しそうになる私を救ったのは、十八代目中村勘三郎さんのこんなひと言だった。

[鐙貴絵,ITmedia]

これまでのあらすじは

 会社でヘルプデスクを担当する私が、ある日突然、在宅ヘルプデスク部門開設プロジェクトのマネジャーに任命されてしまったから、さぁ大変。鬱憤晴らしで飲みに出かけたら、今度は勢いでPMBOK(ピンボック)とやらを勉強するハメに……。しかもしかも! いつの間にかPMP(Project Management Professional)の資格試験を受けることになっている……。私は在宅ヘルプデスク業務のプロジェクトを成功に導けるのか? PMPの試験に合格できるのか? いや、そもそも、受験できるのか?


 そもそも私、あまり勉強は好きじゃないのよね。特に自宅での学習では誘惑が多くて困る。テレビにゲームにDVD(最近だとブルーレイか? 動画配信サービスもあるし)などなど。おばのSOSもその1つ。あ、これは“誘惑”じゃなくて“邪魔”だったか……。

 日曜日――。なりゆきとはいえ、受験することになってしまったPMP試験の勉強をしようと、自宅で参考書やノートを広げていると……呼んでもいないのにどこからともなく現れる我が家の猫。何をするかと思いきや、広げたノートの上に、さも当然のように座り込む。やった! これじゃ勉強できないから、勉強しなくて済む……な〜んてわけないよね。

 おーい、邪魔だよー。このまま熟睡体制に入られる前に、あやうく布団になりかけたノートを猫の下から引きずり出して、近くのコーヒーショップに逃げ込んだ。

今日もぴんぼっくとPMPがわたしを悩ませる……

Photo

 場所を移してはみたものの、勉強はなかなか進まない。まだ、プロジェクトマネジャーに任命されたことや、PMP試験を受けることについて納得しきれていないためか、なかなか乗り気にならないのだ。動機づけって本当に難しい。今回のプロジェクトに対して、やる気になりそうな目標を作らないと……。でも、これといった目標も思い浮かばないのよねぇ。

 それでも、プロジェクトは待ってくれない。半ばルーチンワークのように会社へ行く(そういえば、「プロジェクト」の反対は「定常業務」、つまりルーチンワークなんだっけ)と、なぜか妙なやる気がにょろにょろと出てくる。とはいえ、根拠も目的もないこのにょろにょろは、分からないことが出てきたり、自宅に戻ったりした時点ですぐに引っ込んでしまう。叩こうと思ったら引っ込む、という感覚は、まるでモグラたたきゲームのようだ。あぁ、いっそのこと、PMBOKの勉強もプロジェクトも、スマホのゲームみたいに進められたら楽しいのになぁ。誰かそんなゲームを作ってくれないかしら。

 そんなことを考えながら、昼休みに食堂でウニョウニョと勉強をしていると、ひとつの言葉が気になり始めた。「プロジェクトの特徴でもある、『独自性』と『有期性』」だ。おっと、ふたつか。

 有期性の方は、さほど抵抗なく理解できた。要は「“始め”と“終わり”がある」ということだ。例えば毎日の「業務日報を書く」という仕事は、わたしがこの会社に勤め続ける間、延々と続く「定常業務」だ。もちろん私の本業であるヘルプデスク業務もその1つ。それに対してプロジェクトは、「このプロジェクトで何かを作りましょう」と決め、その決めたもの(成果物)が完成して引き渡したらそれで終了、となる。なるほど、こんな風に“私なりの解釈”でつながっていくと、楽しい。

 なになに、プロジェクトが終了するのはプロダクトという目に見える形で……

 あれ? プロダクト? さっきは「成果物」って書いてなかったか? 「プロダクト」と「成果物」って、同じ? 違う?

 PMBOKの勉強を始めた私にとって、まだまだこのあたりの言葉は「点」としてしか理解できていない。しかも、「点」同士のつながりも不十分だ。困ったことに、私の脳みそは1つ分からないことが見つかると、それを解決しないと次に進めないようにできている。分からないことを積み残したままにできないのだ。私の頭はきっと、データを先入れ先出しするキュー型に違いない(って、ここでこんな言葉が出てくること自身、職業病なのかも……)。

 うんうん。きっとそうだ。妙なところで納得しては横道にそれている。集中できてないなぁ。えーと……そうそう、なんだっけ?

 分からないのは「独自性」という言葉だった。調べてみると「ユニーク」とか「唯一」という言葉も合わせて出てくる。でも、プロジェクトなんてどれもこれも似たり寄ったりなんじゃないの? 何かのシステム、例えばうちの会社で時々やっている「販売促進プロジェクト」なんて、いつも同じようなことをやっているように見えるけどなぁ。

 参考書には、さらに「プロジェクトの成果物やアクティビティの中に反復的なものがあったとしても、それによってプロジェクト作業の基本的な独自性は変わらない」と書かれていた。もう、ますますわけが分かりません。

 えーと、アクティビティというのは活動とか行動って意味だよね。だから、「プロジェクトの成果物やアクティビティの中」というのは……あれ? その前に「成果物」が分からないんだっけ。

 うぇ〜ん。分からないだけじゃなくて、迷子になっているじゃない!

Aさん 「難しい顔してどうした?」

 出た〜。すべての元凶。今の私には「オタクな元上司のAさん」が「諸悪の根源、Aさん」に上書きされてしまっている。Aさんもランチタイムなのかな? よぉし、ここであったが運のつき。一緒に困ってもらおうじゃないか。

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