クラウドがマーケ寄りのトレンドなら、技術寄りのトレンドは「Software-Defined」です。でも、Software-Definedについて多くの方が誤解していること、そして日本でそれほど伸びていない現実……があります。その理由は何でしょう。
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Software-Defined――。クラウドがマーケティング寄りのトレンドであるなら、テクノロジー寄りのトレンドは“Software-Defined ナントカ”(SDx)でしょう。
高機能なソフトウェアにより、専用ハードウェアを用いらずとも、一般的なx86サーバでストレージもネットワーク機器も作れてしまう、というものです。
ソフトウェアで定義されたストレージは「Software-Defined Storage(SDS)」と呼ばれ、ネットワーク機器のそれは「Network Function Virtualization(NFV)」と呼ばれます。ちなみに、Software-Defined Networking(SDN)はソフトウェアによる構成管理や制御の意味合いが強く、今回の話とは異なりますのでご注意ください。
メディアやイベント会場で飛び交うように使われているSDxですが、日本人が最も重視する「コスト削減」といった明確なメリットがあるにも関わらず、欧米と比べるとそれほど採用が伸びていないのが正直なところです。意外ともいえるこの現実を探っていきましょう。
突然ですが、Software-Definedについて多くの方が誤解していることがあります。それはソフトウェアと「一般的なx86サーバ」で作り上げる、というその定義です。ハードウェアは汎用のx86サーバであれば何でもよい、と読み取っていませんでしょうか。
言葉のあやみたいなものですが、これは誤解です。
ここでの“一般的なx86サーバ”とは、従来の専用装置や特殊なサーバ(メインフレームやUNIXサーバなど)と比べて、一般的であるx86サーバという意味です。x86サーバなら何でもよいというわけではありません。
それってつまり、どういうことでしょう。
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