「視覚情報でプログラムを作れるサービスはあるが、そのどれもがゲーム開発に特化したもの。“遊び”しか作れないのでは、僕たち中高生は物足りない」
慶應義塾高等学校に通う岡田侑弥氏と竹田聖氏の2人は、GUIのみでスマホ用アプリケーションを作成できるWebサービス「AppLy.ly」を開発した。プログラミング言語を知らなくても、アプリケーションをクリックやドラッグ&ドロップ操作のみで作ることができる。
作ったプログラムが動作するかを検証するアプリケーションもあり、スマートフォンをはじめとするさまざまなデバイスで開発できる。小中学生に向けてワークショップを行ったところ、プログラミング未経験者でも約2時間でチャットアプリが開発できたという。
高校1年生でのスーパークリエータ認定は史上最年少。現在、AppLy.lyは公開の準備を進めており、Webサイト上で事前登録を行っている。
「ネット上の情報が爆発的に増えた今、各メディアはこれまで以上に情報を分かりやすい形で読者に届ける必要がある」――そう話すのは、筑波大学情報学群知識情報・図書館学類 知識情報システム主専攻4年生の稲垣洸雄氏。彼が開発したのはWeb上の記事から自動で動画を作るシステム「Motionium(モーショニウム)」だ。
ニュースサイト上の記事からテキスト、画像、動画のデータを収集。記事中の画像などをつなぎ合わせた映像に、テキストを自動要約した字幕とBGMを重ねて30秒程度のニュース動画を生成する。動画1本あたりの制作にかかる時間は3分ほどで、コストも0.01円(ほぼ電気代だけ)と安い。利用者はMotionium上で情報を得たいニュースサイトをRSS登録しておくだけでよいという。
「ネットでは情報発信の手段として動画に注目が集まっているが、動画を作るには手間も時間もかかる。Motioniumは手軽に安く動画を生成できる強力な基盤になる」(稲垣氏)。今後はメディア各社と共同でシステムを進化させていく予定だ。
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