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» 2015年09月16日 07時00分 UPDATE

職場で役立つデジタル化レシピ:PCレスでNASからNASへデータを引っ越し “Rsync機能”を試す

新しく手に入れたNASに旧来のNASのデータを移行する際、Rsync機能を使えば、PCに負荷をかけることなく大容量のデータを移行できる。メーカーが異なるNAS間で利用できるのも利点だ。

[山口真弘,ITmedia]

この連載は

 保管コストの削減はもとより、劣化の防止や検索性の向上、再利用の促進などさまざまな利点が認められ、徐々に広がりつつある紙の文書や帳票のデジタルデータ化ですが、用途や目的を考慮せずにむやみにスキャンすることでかえって効率が悪くなったり、作業に手戻りを発生させてしまうことも少なくありません。

 また商法や税法で保管が義務付けられている文書の場合、電子帳簿保存法やe-文書法などのルールにのっとった手順を踏む必要があり、自分の判断でやみくもにデータ化するわけにいかないといった事情もあります。

 本連載ではこうした現在の状況を踏まえつつ、文書のデータ化にまつわる情報、さらにはフォーマットであるPDFや変換機器であるスキャナ、保存先となるストレージに至るまで、業務現場と情報システム部門に役立つ知識やTips、活用術を幅広く紹介していきます(著者より)


 NASを買い換えた際のデータ移行の方法として、前回はドライブをそのまま差し替える方法を紹介した。ドライブからドライブへとデータを移動させる手間もなく、物理的に差し替えるだけでそのまま使えるのは便利だが、対応するのが特定メーカーの製品同士に限定されており、また対応機種も限られるのが難点だ。

 これ以外の機種について、「エスクプローラ経由でドラッグ&ドロップしてデータを移動させなければならないのか」といえば、そういうわけではない。

 例えば「Rsync」を使った方法は、NASからNASへとデータを直接コピーできるので、PCに負荷をかけることなく大容量のデータを移行するのに向いている。今回はこの方法を紹介しよう。

PCを経由せずに大容量データをコピー

 この機能を利用するには、移行先のNASが「Rsync」に対応していることが前提となる。Rsyncをオンにし、移行先のNASがバックアップ先として認識されるようにしたのち、移行元のNASでバックアップジョブを作成し、バックアップを実行する。

 一般的にNASのバックアップ機能としては、USBポートに接続したHDDにデータを書き出す方法がよく知られているが、この場合はUSB HDDに代えて別のNASをバックアップ先として指定するわけである。

 NASからNASへと直接データをコピーするため、PCレスで動作するのはもちろん、両方のNASが同一ネットワークに接続できていれば、ハードウェアのつなぎ方を変える必要もない。ファイルやフォルダの階層構造も、原則としてそのまま維持される。大容量のデータをそっくりそのまま移行するにはぴったりの方法だ。

 少々ややこしいのは、メーカーによってこの機能の呼び名が異なること。例えばQNAPでは「NAS to NAS」、Synologyでは「ネットワーク バックアップ」、ASUSTORでは「リモート同期」と、バラバラだ。バッファローのように、設定画面にRsyncという単語すらなく、共有フォルダー設定の「公開プロトコル」にある「バックアップ」にチェックを入れると、初めてRsyncが有効になる場合もある。

 この機能があることを知っておけば、NASのメーカーが異なっていても原則として動作するので、NASを乗り換える際には重宝する。容量にもよるが、その日の業務が終了したあとにバックアップを始めれば、多くの場合は翌朝までにはコピーが終了していることだろう。

 エクスプローラ経由でのデータの移動を考える前に、新しく手に入れたNASにこの機能がないか、メーカーのサポートページや製品の設定画面などから、確認してみるとよいだろう。

Photo 今回紹介している機能はメーカーごとに呼び名が異なる。設定画面中で「Rsync」という単語を探せば大抵は見つかる。これはSynology製品の設定画面
Photo バッファロー製品の場合、Rsyncという機能名は使われていないものの、同し機能を利用できる。今回は「TS-XL/R5」から「TS3400DN」へのデータ移行を試した。まずは移行先のNAS(TS3400DN)で、共有フォルダ設定の「公開プロトコル」にある「バックアップ」にチェックを入れる。これでRsyncサーバが有効になる
Photo 続いて移行元のNAS(TS-XL/R5)でバックアップタスクを新規作成し、バックアップ元およびバックアップ先のフォルダを指定する。前述の手順で移行先のNASできちんとRsyncサーバが有効になっていれば、ここで移行先のNASのフォルダがバックアップ先の選択肢に表示される
Photo 実行スケジュールを「今すぐ実行」にして「設定」をクリックするとバックアップタスクが作成され、バックアップが開始される
Photo バックアップ中は状態が「実行中」となる。ここが「完了」になるまで待てば、データのコピーは終了だ

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