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» 2016年04月27日 08時00分 UPDATE

「ITアーキテクト」という仕事:営業でもエンジニアでもない“ど真ん中”の存在であること――安達久俊さん (1/3)

システム設計の中核を担う「ITアーキテクト」。プロジェクト成功のキーマンともいえる存在だが、最近は特に求められるスキルが変わってきているようだ。SEからプロマネ、営業もこなす“オールラウンダー”に仕事へのスタンスを聞いてみた。

[池田憲弘,ITmedia]

 クラウド、スマートシティ、IoT――昨今、ITを使った新ビジネスが次々と立ち上がっているが、ITがビジネスに密接に関わるほど、IT部門と業務部門、両者の足並みがそろわないと、プロジェクトがうまくいかないケースも多々ある。そしてそれは、ベンダー側にいる人間も同じことがいえるという。

 「ITで新しいビジネスを生むには、営業と技術、そのどちらにも寄りすぎない、間に立つ存在が重要になってくると思います」

 こう話すのは、日本IBMでITアーキテクトとして働く安達久俊さんだ。同社に20年以上在籍し、ソフトウェアの開発から営業まで、一通りのことはやったという彼が“中間”の立場を重視する理由はどこにあるのだろうか。

SEからプロマネ、営業もこなす“オールラウンダー”

photo 日本IBM グローバル・ビジネス・サービス アプリケーション開発推進 アーキテクト統括 エグゼクティブITアーキテクトの安達久俊さん

 大学では数学を専攻していた安達さんが、日本IBMの門をたたいたのは1992年のこと。同社の提案で研究室のメンバーと一緒に、大和研究所に見学に行ったことがきっかけだったという。

 入社後はソフトウェア開発の部署に配属。汎用機用CASEツール(Computer Aided Software Engineering=アプリケーション開発に使うツール)の開発や、アプリケーションサーバやミドルウェアの開発などを手掛けた。世界中で使われる商品に関わったこともあったが、自分がユーザーではないこともあって「役に立っている実感がなく、不安な気持ちもあった」と安達さんは振り返る。

 そんな安達さんに転機が訪れたのは2009年。システムインテグレートを中心に行う部署に移動し、システム全体を俯瞰して考える“ITアーキテクト”としてプロジェクトに関わることが多くなった。プログラミングからプロジェクトマネジャー、営業まで「一通りの業務を経験した」という。

 立場が変わった今でも、安達さんは現場でプログラムを作っているそうだ。「やはり、クライアントから仕様について聞かれたときに答えられないといけませんし、何の技術も分からなければ開発現場とのコミュニケーションも難しくなります。まあ、久しぶりにやると腕が思ったより“サビついて”いて驚くこともありますが……(笑)」(安達さん)

 その後、2012年に安達さんは社会インフラ事業を手掛ける部署に異動。エネルギー小売自由化関連や地方創生といった事業、瀬戸内地区に太陽光発電所を建設する事業(参考記事)や、監視カメラの映像解析でJVCケンウッドと協業するプロジェクト(参照リンク)などを手掛けた。SIを行う部署に戻った今は、IoT関連のプロジェクトに携わっているという。

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