ITmedia エンタープライズではセキュリティをテーマに読者アンケートを実施しました。結果からはサイバー攻撃の経験や事故内容、「人が足りない」といった苦悩など、厳しい事情が見えてきました。
ITmedia エンタープライズ編集部は、5月に読者アンケートを実施しました。今回のテーマは「セキュリティ」です。寄せられた241件の回答結果からは読者の所属する企業や組織での厳しい事情やさまざまな課題が浮かび上がってきました。
まず、過去1年間にサイバー攻撃を受けた経験と被害の有無については、44.5%が「攻撃を受けた(可能性を含む)」と回答しました。「被害があった(可能性を含む)」は9.2%でした。なお、サイバー攻撃は事実の把握が難しいとも言われることから、「事実を把握できているケース」と「受けた可能性があるケース」に分けて尋ねています。
一方、「攻撃を受けていない」は30.7%で最も多く、「分からない」は24.9%でした。「分からない」と回答した中には、実際には攻撃や被害に遭った可能性も含まれますので、より多くの企業がサイバー攻撃の危機に直面していると想定されます。
また、過去1年間に発生したセキュリティに関する事故(自由回答)では標的型攻撃やマルウェア感染、不正アクセス、情報漏えいに関するものが多数挙げられました。その一部を紹介します。
情報セキュリティの運用・管理体制では、35.3%が「情報システム部門が所管」、18.3%が「情報セキュリティ専任部門が所管」と回答し、専門性の高い部門が担当している企業が多い状況でした。しかし、「部門責任者や担当者が所管」(15.4%)や「特に決めていない」(14.1%)など現場任せの状況も目立っています。
セキュリティ対策での悩み事(自由回答)は、大半が「ヒト」や「カネ」にまつわるものでした。
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