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» 2016年09月22日 07時00分 UPDATE

即席!3分で分かるITトレンド:コレ1枚で分かる「知性の発達と人工知能の発展」 (1/2)

人工知能を“知性の発達”という側面から捉え、人間の知性の発達と比べてみると、その特徴と課題が見えてきます。

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]

この連載は

 カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。


赤ちゃんに見る人間の知性の発達

 人間は生を受けると、さまざまな刺激を外界から受けることになります。その刺激を観察し、感じることを繰り返し、「今、自分は何をやっているのか」「どんな状況なのか」を自分で把握する心の働き「意識」を育てていきます。意識は、好奇心を生み出し、触ったり、見たり、しゃぶったりといった行動を促し、観察の方法や範囲を広げていきます。そういうことを積み重ねて、人間は心と身体の関係を無意識のうちに築いていくのでしょう。

 そういう心と身体の働きを繰り返し使っていくうちに、自分の周りにあるさまざまな事象を感覚的に捉えるようになります。つまり、ものごとには特徴や規則性があることが分かるようになり、それを認識し、識別できるようになるのです。例えば、お母さんの顔や、自分か好きなオモチャ、ミルクを飲むということに特徴や規則性を見いだし、理屈ではなく、感覚的に捉えるようになります。つまり、概念を獲得していくのです。

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 このように感覚的に得られた概念に、次第に解釈や理由付けを与えられるようになります。論理的思考能力の発達です。この能力の発達は言語能力の発達を促し、それはさらに論理的思考能力をも高めていきます。

 このように人間の知性は、心身的反応から感覚的思考へ、そして論理的思考へと発達していくのです。

人工知能の“知性”の発達史と行方

 一方、人工知能の研究は、これとは逆の発展を遂げてきたようです。1950年代に入り、コンピュータが使えるようになると、「数を操作できる機械は記号も操作できるはず」という考えから、コンピュータを使った思考機械の研究が始まります。

 1960年代に入り、記号処理のためのルールや数式をプログラム化して思考や推論などの人間が行う論理的な「知的活動」と同様のことを行わせようという研究が広がりを見せました。しかし、当時のコンピュータの能力の低さや、記号処理のルールを全て人間が記述しなければならないことから限界が見え始め、実用に使える成果を上げることができないまま1970年代に入り、人工知能研究は冬の時代を迎えます。

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