コレ1枚で分かる「サーバ仮想化の3つのメリット」即席!3分で分かるITトレンド(2/2 ページ)

» 2016年09月27日 07時00分 公開
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ライブマイグレーション

 仮想サーバの実体は「設定ファイル」にあります。この設定ファイルにはプロセッサの能力、メモリの容量、ネットワークのアドレス番号などの仮想サーバの設定に関わる情報が書き込まれています。この設定ファイルを、サーバ仮想化を実現するソフトウェア(Microsoft Hyper-VやLinuxのKVMなど)に読み込ませると、物理マシンから必要な機能や性能を取り出し、仮想サーバを実現してくれます。

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 この設定ファイルを2台の物理マシンで共有する構成にしておきます。そして、その物理マシンで稼働する仮想化ソフトウェアがお互いの物理マシンの稼働状況を監視させておくとします。もし一方が障害を起こして停止したら、一方の動いている物理マシンが、その仮想サーバの設定情報を読み出し、動いている方で仮想サーバを立ち上げてくれます。これにより、利用者は物理マシンの障害の影響を受けることなく、仮想サーバを利用し続けることができます。

 障害時ばかりではなく、保守点検で機械を停止させなければならないときなどは、この方法を利用してあらかめ仮想サーバを別の物理マシンに移動させておき、保守点検が終わったら元に戻すことで、利用者に影響を与えないで物理マシンを停めることができます。

 さらに、ある物理マシンの使用率が高まったとき、能力に余裕のある物理マシン仮想サーバを移動させれば、全体としての負荷の平準化が実現します。

 このように、仮想サーバを停めることなく移動させることも、サーバの仮想化によって実現できます。

Photo 【図解】コレ1枚で分かる「サーバ仮想化の3つのメリット」

著者プロフィル:斎藤昌義

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 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィルはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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