偽の警告メッセージと電話によって、遠隔操作ツールを仕込まれたり、サポート契約を結ばされたりする恐れがある。
情報処理推進機構(IPA)は9月29日、偽のウイルス警告メッセージで電話をかけさせる手口に関する相談が急増しているとして注意を呼び掛けた。28日までに確認された電話番号や自己診断チャートも公表した。
この手口は、Webサイト閲覧中にポップアップで「注意:あなたのコンピュータでウイルスが見つかりました!」などと警告画面が表示され、サポート関係者と称する電話番号や、電話がつながるまでコンピュータやインターネットを使用しないよう促すメッセージが表示される。
IPAによれば、この手口に関する相談は2015年12月頃から増え始め、今年3月以降は月間100件前後に増加。8月には200件に達した。相談内容では、実際に電話をかけたことで遠隔操作ツールを送り込まれたり、有償サポートの契約をさせたりするといったものが目立つという。
偽の警告メッセージを表示する具体的なURLなどは不明。相談者が広告バナーなどを不用意にクリックしたり、リダイレクトされたりする過程で表示された可能性があるという。IPAは、「この現象はウイルス感染によるものではないため、表示後にブラウザを終了させるだけ」と対策を解説。繰り返し表示される場合は、Webブラウザの設定で対処できると解説する。
8月から9月28日にまでに偽の警告メッセージで確認された電話は下記の通り。
自己診断チャートでは、質問に答えることでこの手口による被害に遭っているのかなどについて把握できるとしている。
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