LOHACOのチャットボット「マナミさん」がWatsonの対話システムで進化

アスクルが、ネット通販「LOHACO」の顧客サポート用チャットボット「マナミさん」にWatsonをベースとした対話システム「バーチャルエージェント」を採用した。実際の問い合わせ対応を通じて学習し、プロセスを自動化。運用負担の軽減も実現している。

» 2017年05月08日 10時45分 公開
[ITmedia]

 アスクルは4月28日、インターネット通販サービス「LOHACO(ロハコ)」で顧客問い合わせに対応する人工知能型チャットボット「マナミさん」に、「IBM Watson」をベースとした対話システム「バーチャルエージェント」を導入したと発表した。

 LOHACOでは、2014年9月よりマナミさんを導入し、チャットボットによる24時間365日のスピーディーな応対と、スタッフによる応対とを両立させ、顧客満足度の向上を図ってきた。

 従来のマナミさんの学習プロセスは、問い合わせの対応履歴からマナミさんが回答できなかった質問を抽出し、これに対する適切な回答文をデータベースへ入力して回答の精度を高めるというもので、回答精度の向上にかかる工数削減が課題の1つとなっていたという。

 今回新たに、りらいあコミュニケーションズが提供するバーチャルエージェントをマナミさんの会話エンジンに導入することで、Watsonが得意とする自然言語の解釈と学習機能を活用。マナミさんは実際の問い合わせ対応を通じて学習し、より確度の高い答えを導き出すことが可能になった。また、問い合わせの回答精度を高める学習プロセスの大半がシステム化・自動化され、マナミさんの運用負担の大幅な軽減を実現したという。

 りらいあコミュニケーションズは、Watsonのコグニティブサービスに関わる付加価値サービスを提供する「IBM Watsonエコシステムプログラム」にテクノロジーパートナーとして参画している。バーチャルエージェントは、「Natural Language Classifier」と「Retrieve and Rank」という2つのWatson APIをハイブリッドに組み合わせた管理プラットフォームとのこと。

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