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» 2017年06月09日 07時00分 UPDATE

ITエンジニアのための開発現場で役立つ心理学:伝わる対話の約7割が“言葉より雰囲気” 伝え上手がやっていること (1/2)

言葉以外の「非言語メッセージ」は、二者間の対話で65%を占めるとの実験結果も。意図せず誤解を与えてしまわないためのコミュニケーション法とは?

[高田善教,ITmedia]

この記事は高田善教氏のブログ「ITエンジニアのための開発現場で役立つ心理学」より転載、編集しています。


そんなつもりじゃないのに……

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 無意識のうちに、相手に誤解を与えてしまうことがある。眠くてボーっとしているだけなのに「怒っているの?」と言われたり、メールで頼み事をしたら「エラそうに」と言われたり。そんなつもりはないのだが、メッセージを受け取った相手がそのような受け止め方をすることもある。

 いくら「そんなつもりじゃないよ」と説明しても相手に信じてもらえるわけもなく、一方的に私が悪者として扱われてしまう。残念ではあるが、意識したかどうかにかかわらず、メッセージを送った本人としては反省し、改めなければならない。

言語メッセージと非言語メッセージ

 私たちが人に伝えるメッセージには「言語メッセージ」と「非言語メッセージ」がある。

 言語メッセージとは、言葉で伝えるメッセージのことである。口から伝えることもできるし、文字として伝えることもできる。

一方、非言語メッセージとは、言語以外のメッセージのことで、例えば、身体、表情、視線、声や口調、姿勢や動作、距離感になどによって発信するメッセージである。詳しくは、下の表の通りだ。

身体 体格、皮膚の色、顔、髪形など、人の身体的特徴からメッセージを受け取っている。大きな体格から威圧感を感じたり、日焼けした肌の色から活動的な印象を持ったり、イケメンや美人だとそれだけで好感度を感じ取ったりすることがある。
表情 人が作り出す顔の表情からメッセージを受け取っている。ひたい、眉間、眉、目、鼻、口、頰、あごなどの筋肉の動きによって、怒り、悲しみ、喜びなどの感情を受け取ることができる。
視線 目の向きからメッセージを受け取っている。目を合わせたり、合わせなかったりするかによって、関心、好意、忌避、嫌悪などの感情を読み取ることができる。
声や口調 声の大きさ、高さ、スピード、強弱などからメッセージを受け取っている。怒り、緊張、興奮、自信、やる気などの感情を受け取ることができる。
姿勢や動作 姿勢や身体の動きからメッセージを受け取っている。自信、やる気、関心、緊張などの感情を受け取ることができる。
距離感 自分と相手との間の距離の取り方からメッセージを受け取っている。身体的な距離が近いか遠いかによって、相手に対する感情を受け取ることができる。

 通常、メッセージを伝えるという場合、言語メッセージのことを指す。しかし、意識しているかどうかにかかわらず、メッセージを伝えるときは、非言語メッセージも一緒に伝えている。

 例えば、書類に誤字があったので「間違っていますよ」と指摘するとしよう。そのとき、ニコニコ笑って言えば、書類の誤字に対して(あるいは誤字を犯した本人に対して)「不快に思っていないこと」も伝えている。怒った表情で言えば、「不快に思っていること」も伝えている。

 また、誰かと話をしているとき、相手の顔を見ながらうなずいたり、相づちを打ったりすれば、「話に関心があること」を伝えている。携帯電話やPCを見ながら聞いていれば、「話に関心がないこと」を伝えている。このように私たちは、言葉で会話をしながら、言葉以外のメッセージも同時に伝えているのだ。

非言語メッセージが重要

 非言語メッセージは、コミュニケーションの中で大きいウエートを占めている。アルバート・メラビアンによると、言語メッセージと非言語メッセージが矛盾しているとき、非言語メッセージの方を重視する割合は93%(言語メッセージは7%)であるという。例えば、「やめてください」と口で言っても、顔が笑っていれば、「笑っている」ことを重視して、「怒っていない」と判断してしまうのだ。また、レイ・バードウィステルは、二者間の対話では非言語メッセージが65%(言語メッセージは35%)を占めているという。いずれにしても、言語メッセージよりも、非言語メッセージが重要なのだ。

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 非言語メッセージをおろそかにしていると、相手に誤ったメッセージを伝えてしまう。冒頭で話したように、そんなつもりじゃなくても、表情や態度は無意識のうちに多くのメッセージを伝えている。「怒っている表情」だけが相手に印象深く伝わり、言葉によるメッセージは相手に届かないことがあるのだ。また、言語メッセージは意識した通りに発信できるが、非言語メッセージは意識していないと、一人歩きするから注意が必要だ。

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