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» 2017年08月24日 08時00分 公開

真説・人工知能に関する12の誤解(5):「人工知能ってどこでダウンロードできるんですか?」→無理です (1/4)

「人工知能をダウンロードして使ってみたい」 こんな相談を受けることがありますが、そんなことはできません。こうした勘違いをしてしまうのは、人工知能の根幹技術である「機械学習」について、よく理解していないからではないかと考えています。

[松本健太郎,ITmedia]

 人工知能を理解している人と、全く分かっていない人を隔てる壁の1つに「人工知能はどこかでインストールできるプログラムだ」という誤解があります。私自身、「ダウンロードして使ってみたいんだけど」と相談された経験が何度もあります。

 2017年現在、ビジネスの現場で「人工知能」という言葉が使われるとき、それが指し示す意味はほぼ「ディープラーニング(深層学習)」と同義です。そのため、Googleの機械学習ライブラリ「TensorFlow」や、Preferred Networksが開発したライブラリ「Chainer」がそうしたプログラムだと言えなくもありません。

 しかし、これらは人工知能そのものを作れる汎用的なプログラムとはいえません。あくまで、人工知能が物事を学んだり、判断したりするための基準である「アルゴリズム」を作成するプログラムにすぎないためです。そのため、課題や状況に合わせて作り込む必要があります。

photo Googleの機械学習ライブラリ「TensorFlow」

 ダウンロードしてすぐに使える――まるで“電子レンジでチン!”すれば、すぐに食べられる総菜や冷凍食品のような、誰もが簡単に扱える人工知能の登場は、まだまだ先の話でしょう。

 このような誤解が生まれる背景には、人工知能の基礎技術である「機械学習」に対する理解が進んでいないことが挙げられます。そこで、今回は機械学習の要点をかいつまんで説明しようと思います。

大量データから推論ルールを作る――機械学習には「3つの方法」がある

 機械学習を一言で説明すると、「大量の学習データを機械に読み込ませて、特徴を抽出し、分類や判断といった推論のためのルールを機械に作らせようという仕組み」です。

 機械側が作り上げた「推論のためのルール(アルゴリズム)」を未知のデータに当てはめ、「この画像はネコ」「このポテトは不良品」といった判断をしてもらうわけです。このルールを作成させる(学習させる)には、大きく分けて

  • 教師あり学習
  • 教師なし学習
  • 強化学習

 という3つの方法があります。と言っても、これだけでは分かりにくいので、この3種類の学習方法の考え方を「人工知能で“大阪のおばちゃん”を見分ける」という例で説明していきます。

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