連載
» 2017年09月27日 07時00分 公開

即席!3分で分かるITトレンド:コレ1枚で分かる「自動化から自律化への進化と人間の役割」

「自動化」から「自律化」へと移行しつつあるITのいまを整理してみると、われわれ人間が果たすべき新たな役割も見えてきます。

[斎藤昌義(ネットコマース株式会社),ITmedia]

この連載は

 カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! いまさら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。


 ITは、これまで、プログラムされたやり方をその通り確実にこなしてくれる「自動化(automatic)」への取り組みを進めてきました。しかし、人工知能(AI)の技術である機械学習や認知機能によって、未知の状況にも対応し、自ら判断して行動する「自律化(autonomous)」を実現する取り組みも進んでいます。

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 例えば、目的地を指定すればドライバーが運転する必要のない自動車や、配達先を指定すれば荷物を届けてくれる無人航空機、基本的な作業手順を教えれば自ら試行錯誤を繰り返して作業スキルを高めていく産業用ロボットなど、自律化の機能を備えた機械「スマートマシン」が続々登場しています。

 自動化とは、人間が体験から仮説を立て検証し、ルールを定義して実行させる仕組みです。その手順は、人間が経験から得た知見に基づいてアルゴリズム(問題を解決するための手順や計算の方式)を考案し、それに基づいてロジックを組み立てて、人間がプログラムを作成します。そして、そのプログラムを実行させることで、自動化が実現します。

 もっと作業の効率を高めたい、品質を良くしたいとなると、どうすればそれができるかを人間が試行錯誤を重ねて仮説を立て、プログラムを改善することで対応します。

 このような自動化の仕組みを使うことで、データが蓄積されていきます。そのデータを分析することで、人間の経験や勘にだけ頼るのではなく、データという事実から因果関係や規則性を人間が考察して見つけ出し、合理的な根拠に基づいて改善点を見つけ出すことができるようになります。

 BI(Business Intelligence:ビジネスインテリジェンス)はそのための手段として使われてきました。そうやって見つけ出した改善点をアルゴリズムに置き換え、それを人間がプログラムにして実行させることで、処理手順を洗練させることができます。

 データはさらに膨大になっていきます。そんなビッグデータを「機械学習」の技術で分析し、そこ潜む規則性や関係性を見つけ出すことができます。また、センサーを駆使して自ら状況を学習し、試行錯誤を繰り返しながら処理の手順を改善して能力を高め、自ら判断してアクションを起こすことができるようになります。これが自律化です。

 人間が仮説を立てて手順を作り、プログラムを作って、その通り実行させるのではなく、状況に応じて自ら判断して適応してくれるのです。

 ITはいま、「自動化」から「自律化」へとステージを移そうとしています。ベテランの経験値はAIに代替されていくでしょう。一方で人間は、そのような自律化の機能をどのように利用し、ビジネス価値に結び付けていくかを考えていく役割を担うことになります。

Photo 【図解】コレ1枚で分かる「自動化から自律化への進化と人間の役割」

著者プロフィール:斎藤昌義

book 【図解】コレ1枚でわかる最新ITトレンド [増強改訂版]

 日本IBMで営業として大手電気・電子製造業の顧客を担当。1995年に日本IBMを退職し、次代のITビジネス開発と人材育成を支援するネットコマースを設立。代表取締役に就任し、現在に至る。詳しいプロフィールはこちら。最新テクノロジーやビジネスの動向をまとめたプレゼンテーションデータをロイヤルティーフリーで提供する「ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA」はこちら


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