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» 2017年10月20日 20時10分 公開

WatsonとBPMの組み合わせで差別化する――IBM、RPA製品発売の狙い (1/2)

日本IBMが、BPM+RPAの自動化ソリューション「IBM RPA with Automation Anywhere」を10月20日から発売する。

[田中宏昌,ITmedia]

RPA単体では提供せず、BPMとセットで販売

 日本IBMが、2017年10月20日から自動化ソリューション「IBM Robotic Process Automation with Automation Anywhere」を発売する。月額利用料金は130万3000円(税別)〜で、840PVUまで使用可能なIBM Business Process Manager Expressのライセンスと、Automation Anywhereのライセンス(5ボット、10開発者、3管理サーバ)が付属する。

 これは、7月13日に米IBMと米Automation Anywhereが発表した協業を受けたもので、サポート窓口は日本IBMが受け持つ。

photo 10月20日から発売される「IBM Robotic Process Automation with Automation Anywhere」
photo 基本ライセンスに含まれるコンポーネント
photo 日本IBM 理事 クラウド事業本部 クラウドソフトウェア事業部長 望月敬介氏

 発売に合わせて開催された発表会では、日本IBM 理事 クラウド事業本部 クラウドソフトウェア事業部長 望月敬介氏が「日本ではここ5年にわたって300万人の労働力人口が減少していく。北米でも同傾向にあるが、労働力人口の急激な減少の中で、IBMは業務効率を上げる基盤を提供してきた。その中の1つとしてデジタル・レイバーやデジタル・アシスタントを採用しており、特にRPA(Robotic Process Automation)は大量の作業や繰り返し作業、手作業のデータ入力などに抜群の効果がある。ただ、IBMとしてはRPA単体で提供せず、Business Process Manager(BPM)ソリューションとバンドルして提供していく」と説明。

 その理由として「これまでもRPAの案件はあったが、RPAを適用しても業務全体の流れの中で使いたいというお客さまの声があった。RPAを使ってきたがスクリプトが増えてしまったのできちんと管理をしたい、全体で業務改善をしたいという声が特に北米で多く上がってきた。RPA単体では限界があり、BPMとセットにすることで付加価値を出せる」と狙いを語った。

photo IBM BPM Express 8.6とAutomation Anywhere Enterprise v10を組み合わせたIBM RPA with Automation Anywhere v10の効果を図式化したもの

 望月氏は「日本のRPA市場は、2018年度に2016年度の5倍強となる44億円の市場に成長するとの予測もある。RPAは、ほぼすべての業種に適用できる。私の実感では金融や製造、通信業界の相談が多く、さらに広がっていくと思っている」との見方を示した。

photo 日本でのRPA市場規模。北米は2年ほど日本を先行しているという(望月氏)

 IBMが目指す、RPAによる業務改善はどういうものだろうか。

 「RPAは便利なツールだが、どうしてもスクリプトが乱立してしまうと思っている。IBMが目指していたのは目の前の業務も大事だが、BPMが大事だとこれまで提唱してきた。BPMを見据えつつ、RPAを導入して、両方の得意分野を生かしていく、設計していくことで業務全体の効率化を実現するというのが思いだ」と述べた。

photo IBMが目指すRPAについて説明した図

 望月氏は「IBMのソリューションに例えて説明すると、中枢神経はBPMや自動化のプロセス、RPAは手に、目はIBM Datacapに相当する。そして左脳はIBM Operational Decision Manager(ODM)、右脳はIBM Watsonが担うイメージだ。RPAから始まって、ビジネスロジックの自動化(ODM)、人の作業と自動化されたプロセスの統合(BPM)、そしてAIを活用してオートメーションの過程を精緻化していくという業務プロセス改善のステップを提供できるのは、他社にはないアプローチだ」と抱負を語った。

photo IBMのソリューションを人間の各器官に当てはめて説明した図
photo 業務プロセス改善へのステップ。RPAから始まり、AIを活用した自動化を目指す

 そして何より、顧客に期待されているのはサポート窓口だという。24時間365日、障害の重要度に応じて日本IBMがサポート窓口となり、Automation Anywhere製品の問い合わせに対応する。また、RPA協業パートナーはBPMと同様に今後大きく広がっていくという(望月氏)。

photo サポート窓口は日本IBMが行う
photo ソフトウェア設計や導入などで協業している、現時点のRPA協業パートナー
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