Tips記事
» 2000年08月23日 00時00分 UPDATE

LinuxでMP3のデータを作りたい

[ITmedia]

 MP3の音楽データを作成するには,音楽CDからの「リッピング」,さらにMP3への「エンコード」(変換)という2段階の手順が必要だ。最近のWindows版のソフト「MP3 BeatJam X-TREME」(ジャストシステム)などは,1つの操作で音楽CDからMP3データができあがる。しかし,Linuxでは現在のところこのようなソフトが無いため,2段階の作業が必要だ(2000年8月現在)。

 ここでは2つの手順を行う代表的なツールのインストール方法と,簡単な使い方を紹介しよう。

 リッピングツールでおすすめなのは,「cdda paranoia」だ。次のページの「Download」から,ソースへのリンク「Complete cdparanoia III package source, ready to build (109670 bytes)」をクリックしてダウンロードしよう。続いて,次の手順でアーカイブを解凍してmakeを行う。

リッピング(音楽CD→WAVE)

http://www.xiph.org/paranoia/

$ tar -zxf cdparanoia-III-alpha9.7.src.tgz
$ cd cdparanoia-III-alpha9.7
$ ./configure
$ make
# make install

 以上の操作で,バイナリは,/usr/local/ディレクトリにインストールされる。次に,/etc/ld.so.confファイルに,/usr/local/libの1行を書き加えて,ldconfigを実行しよう。

# vi /ec/ld.so.conf

/usr/X11R6/lib
/usr/i486-linux-libc5/lib
/usr/lib/gconv
/usr/local/lib ←この行を加える

#/sbin/ldconfig

 音楽CDをマウントすれば,cdparanoiaでリッピングが可能だ。使用方法例は,次の通りである。

$ cdparanoia -B "4"
 音楽CDの4曲目を取り込む
$ cdparanoia -B "4-11"
 4〜11曲目を取り込む
$ cdparanoia -B "1-"
 全曲を取り込む


エンコード(WAVE→MP3)

 cdparanoiaでWAVEファイルが作成できたら,次にMP3に変換(エンコード)するためのツール「エンコーダ」をインストールしよう。ここでは「午後のこ〜だ」の例を挙げる。

http://homepage1.nifty.com/herumi/soft.html

 LinuxであればRPMパッケージが配布されているので,こちらをインストールすると手軽だろう。ここでは,ソース(gogo236.tgz)でインストールする手順を紹介する(2000年8月現在は,バージョン2.36)。

$ tar -zxf gogo236.tgz
$ cd gogo236
$ make
# cp ./gogo /usr/bin/gogo

 gogoにはいろいろなオプションが用意されているが,通常128Kbpsでエンコードするには次の指定で構わないだろう。

$ gogo ./speed-whitelove.wav

 上記のコマンド例では,MP3にエンコードされたファイル「speed-whitelove.mp3」がカレントに出力される。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ