インターネットサービスプロバイダ(ISP)を始め,多くのユーザーを抱えるサーバでは,ユーザーごとにハードディスクの使用容量を決める必要性を迫られるはずだ。このような時に利用する機能が「Quota」である。
Quoraは,Linuxであればパッケージとして配布されているため,rpmコマンドで次のようにインストールするのが容易だ。
まず最初に,自分のLinux上で次のように入力して,Quotaがインストールされているかを確認しよう。
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# rpm -q quota ←RPMパッケージでインストールされているか確認 # rpm -ivh quota-2.xxxxxx.i386.rpm ←見当たらなければCD-ROMからインストールする。あるいは,http://www.rpmfind.net/から最新版を探してもよいだろう |
インストール後の設定手順を順番に説明していこう。まず最初にファイルシステム自体でQuotaが有効になっているかを確認する。次のようにfstabファイルを見てみよう。「userquota」が含まれていなければQuotaは有効にならない。
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# vi /etc/fstab ......... /dev/hda3 /home ext2defaults,usrquota 1 1 ......... |
次にQuotaの制限情報が記録されるファイルを作成する。rootだけで扱えるようパーミッションを変えておこう。
次に,どのユーザーにQuotaによる容量制限をかけるかを指定する。ユーザー数が多い場合は,後述するように最初の設定をコピーしていくと容易だ。
| # edquota [ユーザー名] |
上記のように指定すると,viの編集画面になる。続いて,Quotaに関する制限設定を記述しよう。
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Quotas for user [ユーザー名]: /dev/hda3: blocks in use: 1, limits (soft = 10, hard = 12) indoes in use: 1, limits (soft = 4, hard = 6) |
ここで重要なのは,「softlimit」と「hardlimit」というパラメータ指定だ。前者は設定した容量を超えると警告が発せられるもので,後者は設定容量を超えると,以降は書き込みができなくなる指定だ。さらにsoftlimitを超えてからの猶予期間も別に設定する必要があり,次のように指定する。
| # edquota -t |
ここでもviの編集画面になる。設定するには,sec, min, hour, day, week, monthの順番で記述すればよい。ちなみに,標準設定では猶予が7日間になっている。
次のように指定すれば,同じ設定をほかのユーザーに複製することが可能だ。
| # edquota -p [コピー元ユーザー名] [コピー先ユーザー名] |
設定後は,各ユーザーのログイン上で次のように「-v」パラメータ指定で確認することができる。定項目を確認することができる。
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# su xxxxx ←制限をかけたユーザーにログインしてみる $ edquota -v |
■表示項目説明
| usage | 使用可能な容量 [単位:Kバイト] |
| quota | 容量のsoftlimit [単位:Kバイト] |
| limit | 容量のhardlimit [単位:Kバイト] |
| timeleft | 容量がsoftlimitを超えてから利用できる期間 |
| usage | 現在のファイル数 |
| quota | ファイル数のsoftlimit |
| limit | ファイル数のhardlimit |
| timeleft | ファイル数がsoftlimitを超えてから利用できる期間 |
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