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» 2002年02月27日 00時00分 UPDATE

RPMパッケージのアップデートを楽にしたい

[木田佳克,ITmedia]

 いくらRed Hat系のLinuxでパッケージによるアップデートが容易だとはいえ,Red Hat Linuxであれば,「ダウンロードページ」,Turbolinux7であれば「Turbolinux Japan Package Update Path」を見て,アップデートが無いかを逐次チェックする必要がある。

 各ソフトウェアのセキュリティホールが見つかった場合には,アップデートをすることで防御をするためだ。

 Red Hat Linux,Turbolinux共に,手軽にアップデートが可能な仕組みが用意されている。ここではそれぞれの手順を紹介していこう。

・Red Hat Linux 7.xの場合

 Red Hat Linuxは製品版パッケージの購入者だけを対象に自動アップデートサービスを行っている。この点が,後述のTurbolinux7と最も大きな違いだろう。

 ユーザー登録は,Red Hat Networkと呼ばれるホームページから行う。また,製品パッケージごとに期間が設けられており,Red Hat Linux 7.2 Deluxeで90日間,Professionalでは180日間利用することができる。これ以降も引き続き使用したい場合には,別途有償契約する必要がある。

 実際に,どのようなアップデートが行われるのかは,次の実行例を見てほしい。「up2date」コマンドがRed Hatアップデートエージェントと呼ばれるもので,次のように実行するとローカル環境を調査して自動的にRPMパッケージをダウンロードしてアップデートまでを行ってくれる。ここでは例としてダウンロードからアップデートまでをすべて自動化させたが,オプションによってはダウンロードだけを行うといったことも可能だ。しかし,24時間稼働のサーバのため万全を期すといった場合には,個々のパッケージアップデートごとに動作確認をするべきだ。

# /usr/bin/up2date -u --nox

利用可能なパッケージをすべて含むリストを取得中です...
########################################

更新対象リストからインストール済みパッケージを削除しています...
########################################

スキップフラグが付いたパッケージをリストから削除しています...
########################################

利用可能なパッケージ用のヘッダを取得しています...
########################################

スキップのフラグが付いたファイルを含むパッケージをリストから削除しています...
########################################

スキップ対象パッケージ用のヘッダを取得しています... ########################################
以下のパッケージには、スキップフラグが設定されていました:

名前                  バージョン   リリース 理由
-------------------------------------------------------------------------------
XFree86-100dpi-fonts  4.1.0    15 設定が修正されました
XFree86-75dpi-fonts   4.1.0    15 設定が修正されました
kernel           2.4.9    21 パッケージ名/パターン
kernel-debug       2.4.9    21 パッケージ名/パターン
kernel-doc        2.4.9    21 パッケージ名/パターン
kernel-headers      2.4.9    21 パッケージ名/パターン
kernel-source       2.4.9    21 パッケージ名/パターン

パッケージセットをテストしています/RPM の相互依存関係を解決しています...
########################################
選択されたパッケージを取得中です。..
initscripts-6.43-1.i386.rpm ################### Done.
modutils-2.4.13-0.7.1.i386. ################### Done.
ncurses4-5.0-5.i386.rpm:##################### Done.
squid-2.4.STABLE3-1.7.2.i38 ################## Done.
ucd-snmp-4.2.3-1.7.2.3.i386 ################## Done.
ucd-snmp-devel-4.2.3-1.7.2. ################## Done.
ucd-snmp-utils-4.2.3-1.7.2. ################### Done.
準備中... ################################### [100%]
1:modutils ################################## [ 14%]
2:initscripts################################# [ 28%]
3:ncurses4 ########################################## [ 42%]
..................

 上記は,コマンドラインによる方法だったがX Window上でもアップデート操作が可能だ。

画面
コマンドラインだけでなくX Window上からもGUIツールでアップデートが可能だ

画面
このようにアップデートエージェントのGUI版で手軽にパッケージ更新が可能

・Turbolinux7の場合

 Turbolinux7では,turbopkgと呼ばれるコマンドを実行してアップデートを行う。Red Hat Linuxとは違い,ライセンス制ではないためフリーのftpパッケージでも利用可能だ。

 コマンドラインで実行するものの,画面上にはGUIライクな表示で各種の選択を行うためturbopkgとだけ入力すればよいわけではない。

# turbopkg

画面
遠隔地のssh経由でもturbopkgコマンドでアップデートが可能

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