Red Hat Linux 8.0のデスクトップ上、右下に見られるRHNアイコン
RHN(Red Hat Network)に登録をすると、最初の段階でシステム上のRPMパッケージがすべて検索され、認識されたものがRHNを介したアップデート対象となる。この対象となっているデータベースは「/var/spool/up2date/redhat-linux-i386-x.x....」ファイルに保存される(詳細後述)。
RHN登録後には、さまざまなサーバ設定やメンテナンスを繰り返し、場合によってはRed Hatディストリビューション以外のRPMパッケージを利用したり、「特定のパッケージをRHNアップデート対象から外したい」Tipsの方法で設定を行うことがあるだろう。しかし、RHN候補であれば次のようにup2dateコマンドでは「未アップデート」として表示され続けてしまう。
# up2date -u 〜中略〜 Name Version Rel Reason ----------------------------------------------- dhcp 3.0pl1 15 Pkg name/pattern |
また、RHNサイト(https://rhn.redhat.com/)のログイン時でも「Relevant Errata」として表示され続ける。「System」カテゴリーでは「!」のUpdate未完了アイコンが見られ、「Fully Updated」アイコンには変わらない。
RHNログイン後に表示されるメイン画面内の一部。このように現在未アップデート対象が一覧表示される
RHNログイン後の「System」タブ内画面の一部。Red Hat Linuxのデスクトップにも見られる現在のアップデート状況が、「Status」列にアイコン表示される
そこで、RHN登録後でも自分が希望するRPMパッケージだけを候補とし、上記の条件下でも未アップデート表示されない方法を挙げよう。
「/var/spool/up2date/」ディレクトリ下には、「redhat-linux-i386-」に続くディストリビューション番号のファイルがある。以下は、Red Hat Linux 8.0での一例だ。このファイル内はXMLで記述されているが、XMLに馴染みがなくてもviエディタの場合、読み込み直後に「:/dhcp」などと検索操作をし、該当する個所を見つけ出せばよいだろう。
# vi /var/spool/up2date/redhat-linux-i386-8.0.20030305033433 〜中略〜 <value><array><data> <value><string>dhcp</string></value> <value><string>3.0pl1</string></value> <value><string>15</string></value> <value><string>1</string></value> <value><string>i386</string></value> <value><string>556998</string></value> <value><string>redhat-linux-i386-8.0</string></value> </data></array></value> 〜以下略〜 |
上での例は、dhcpdを候補から外すべく該当する9行を挙げたものだ。「<value><array>」〜「</array></value>」を削除すればよい。
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