BCM(びーしーえむ)情報システム用語事典

business continuity management / 事業継続マネジメント / 事業継続管理 / ビジネスコンティニュイティ・マネジメント

» 2006年07月10日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 企業がビジネスコンティニュイティ(BC)に取り組むうえで、BCP(事業継続計画)の策定から、その導入・運用・見直しという継続的改善を含む、包括的・統合的な事業継続のためのマネジメントのこと。

 BCMのステップは、まずビジネスインパクト分析を行い、自社の業務プロセスが抱えるリスクを把握する。次に損害を最小限にくい止め、あるいは社会的責任を果たすために最低限継続すべきアクションは何かを決定し、それに基づいてBCPを策定する。BCPができたら、社員やビジネスパートナーなどに対する教育、訓練を実施する。

 ビジネス環境は常に変わるので、BCの実効性を維持するためには定期的なBCPの見直しが不可欠である。見直しには再度のビジネスインパクト分析のほか、他社の事例、訓練からのフィードバックが有効である。

 日本では従来、「防災」という観点で緊急時対応が対策されることが多かったが、2000年代半ばになって各省庁からBCに関するガイドラインが示された。2005年3月にBC実務者向けに経済産業省より「事業継続計画策定ガイドライン」が発表された。続いて2005年8月に企業の経営層向けに内閣府中央防災会議より「事業継続ガイドライン第一版」が、2005年10月にはこれを補足する「事業継続計画の文書構成モデル例 第一版」が発表された。2006年2月には中小企業庁より「中小企業BCP策定運用指針」が発表されている。

参考文献

▼『事業継続マネジメントの構築と運用の実践??事業継続計画(BCP)の上手な作り方』 KPMGビジネスアシュアランス=編/日科技連出版社/2006年4月

▼『事業継続マネジメント入門――自然災害や事故に備える、製造業のためのリスクマネジメント』 SEMI日本地区BCM研究会=編/共立出版/2005年1月

▼『コンピュータシステム災害復旧の対策――」ディザスターリカバリ対策の構築』 谷井成吉=著/ダイヤモンド社/2006年9月


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