ITIL V3はV2からどこが変わったかITIL V3から知るITサービス管理(2)(1/3 ページ)

ITIL V3は、これまでのITIL V2における欠点を補い、誤解を解消し、ITに関する最近の動きに対応するために誕生した。では、具体的にITIL V3はV2とどこが異なるのだろうか。

» 2008年03月17日 12時00分 公開

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ITIL V2の7冊はV3では5冊に

 前回はITILがV2からV3に移行したきっかけを大まかに説明しました。今回はこれを受け、ITIL V2からV3への変化点について確認します。

 ITIL V2では、「サービスマネジメント導入計画立案」「サービスサポート」「サービスデリバリ」「アプリケーション管理」「ICTインフラストラクチャ管理」「セキュリティ管理」「ビジネス観点」の7冊が主要内容として定義されています。

 これに対してITIL V3は、「サービス戦略」を核にして、「サービス設計」、「サービス移行」、「サービス運用」、「継続的なサービス改善」という5冊に凝縮(ぎょうしゅく)されました。

 分かりやすくするために日本語訳を表記していますが、ITIL V3の正式な日本語訳が出版されていないため、これら名称は異なる可能性があります。

ALT 図1 ITIL V3は全5冊。V2の全7冊より少ない

 これまでなじみの深かったサービスサポートサービスデリバリで定義されていた10のプロセスと1つの機能は、V3では次のように各領域に分散されており、これに加えて新たなプロセスや機能も追加されています。

ALT 図2 ITIL V2におけるサービスサポートとサービスデリバリの部分はV3で細かな分散と追加がなされた(クリックで拡大)
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