DPC(でぃーぴーしー)情報マネジメント用語辞典

direct product cost / 直接製品経費 / 直接商品経費

» 2010年01月18日 00時00分 公開
[@IT情報マネジメント編集部,@IT]

 商品が発生(生産)されてから顧客に引き渡される(販売)までに掛かる直接コストの総計。DPPの算出する基礎となる。

 DPCは商品(単品)に直接結び付けることのできるコストの総計で、対象となるものとしては、物流経費(包装費、輸送費、保管費、荷役費、流通加工費、情報流通費、検収費、倉庫維持費、輸送装置維持費など)と店舗オペレーション経費(陳列スペース費用、在庫スペース費用、什器・機器リース代、人件費、光熱費、事務費など)店舗の家賃、人件費、機器のリース代や原価償却費、光熱費など)などが挙げられる。

 DPCとDPPの考え方は1960年代に米国グロサリー業界で開発された。米国の食品スーパーであるシュープリームマーケッツの社長だったポール・シフリーノ(Paul J. Cifrino)は、粗利益が同じでも陳列時のフェイス配分や商品の大きさ、販売個数や販売ペース、発注ロットなどによって販売経費は異なるのではないかと考えた。1965年にコンピュータを使った実験が行って違いを確認すると、同社はこの結果に基づいて利益の大きい商品群は陳列スペースを拡大し、利益の大きい品目についてはフェイスを拡大するという施策を行ったという。これがカテゴリマネジメントの原点の1つされる。

参考文献

▼『インストア・マーチャンダイジング――流通情報化と小売経営革新』 田島義博=著/ビジネス社/1989年1月

▼『顧客サービス戦略』 Harvard Business Review=編/Diamondハーバード・ビジネス・レビュー編集部=編訳/ダイヤモンド社/2000年11月

▼『業績評価マネジメント』 Harvard Business Review=編/Diamondハーバード・ビジネス・レビュー編集部=編訳/ダイヤモンド社/2001年9月(『Harvard Business Review on Measuring Corporate Performance』の邦訳)


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