ROBO-ONE第5回大会もいよいよメインのクラスの競技が始まった。ここでは、日本科学未来館で2月1日に行われた予選リーグの模様を中心にレポートする。
最初にちょっとお断り。「ROBO-ONE」という言葉は、「Junior with Famiry」あるいは「Door」といったさまざまなクラスや競技を含む競技会全体を指す場合と、その中で一番最初からあるメインのクラスだけを指す場合とがある。今回のレポートでは「ROBO-ONE」という言葉は基本的に後者の意味で使う(*1)。
さて、その「ROBO-ONE」には非常にたくさんのロボットが登場する。エントリーしたのは129台。そのうち半分近くは、当日に間に合わなかったり、予選に先だって行われた資格審査(*2)を通過できなかったりしたものの、62台のロボットが予選出場を果たした。
予選は、2分間のデモンストレーション演技によって行われる。それを5人の審査員が採点、上位32台のロボットが翌日の決勝トーナメントに進出するのだ(*3)。
デモンストレーションの内容は自由だけれども、1つだけ規定演技がある。今回の規定は「本の上り下り」だ。ロボコンマガジン(厚さ約10ミリ)の上に上がって、下りてくることができればいい。どうやって上り下りするかは規定されていないから、そこはアイデアの勝負でもある。「それを日本語で『上り下り』って言うのか!」っていう突っ込みをうけるマシンもあったけど、それをどうするかは審査員の裁量。
規定演技は失敗してもやらなくても失格になるわけじゃない。でも、審査点の30%をこれが占めるので、うまくいかなかったら、予選通過することはまず無理だ。
また、今回から、リングの形状が変わった(*4)。いままでは正方形だったのが、「一辺1800ミリの正方形の角コーナーを落として作った正八角形」(*5)になった。
また、これは前大会からだが、リングを囲むアクリル版あるいはロープというものはなくなった。ロボットは、うっかりするとリングから落ちてしまう。そのかわり、リングのまわりにバンダイ特製ビーズクッション(*6)が敷かれた。決勝トーナメントでは落ちるロボットがいくつもあった(というか、落とすのが目的の競技もあったのだ)けれど、よく働いていたようだ。
では、予選に出場したロボットからいくつかを紹介しよう。本当は全部紹介したいのだけど、この数になるとさすがに無理だ。
韓国からのロボットだ。動きがすばらしい。しかも、その動きがちゃんと格闘技になっている(と思う)。Suさん自身もテコンドーの道義を着ての操縦。そのハイライトは、ROBO-ONE初登場の技「板割り」だ。実は、予選の日には板がずれちゃってうまく割れなかったので、上の画像は決勝の日のデモでのもの。348点で予選6位通過。
第3回、第4回大会を連覇したチーム。A-Do(あど)は大会のたびにデザインを一新して現れるけど、今回はとても人間らしくなった。本の上り下りはもちろんこなすけど、これで見てもらいたいのは、起き上がり方だ。なんとも人間的な起き方をする。ちょっと色気もある。289点の17位で通過。
ところで、これは操縦者の「影」こと森口拓雄氏(調整しているのが菅原氏)。狙ってきてます。
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