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DENON、上級機の機能を受けついだAVアンプ普及モデル「AVC-3890」

» 2004年03月15日 15時20分 公開
[ITmedia]

 デノンは、AVアンプの新モデル「AVC-3890」を3月下旬に発売する。上級機に採用していたサラウンド回路「New D.D.S.Cデジタル」をブラッシュアップして搭載したほか、高音質ソースのフルスペックデジタル伝送が可能な独自のデジタルインタフェース「DENON LINK」を採用した初の普及機。価格は15万7500円(税込み)。

photo デザインを一新し、前面にトラップドアを新たに採用。ドア内にはセットアップ用のカーソルキーを搭載しており、リモコンを使用しなくても設定操作が可能だ。またウインドウには大型の表示管を採用して視認性を向上させている

 New D.D.S.Cデジタルは、新しい32bitフローティングポイントタイプDSPの採用のほか、各デバイスも最新のパーツに変更するなどの改良が加えられた。信号処理能力は「従来の約2倍」(同社)。192kHzのハイスピードデジタル信号への対応にくわえ、各種サラウンドデコード処理の精度も高くなっているという。

 サラウンドフォーマットは、従来のDTS-ESやDolby Digital EXにくわえ、最新のDolby Pro LogicIIxをサポート。7chパワーアンプは、各チャンネルとも180ワットの出力を持ち、D/Aコンバーターも全チャンネル192kHz/24bit対応、さらに上級機種の「AVC-A1SRA」で採用した192KHz対応のアナログ波形再生技術「AL24 Processing Plus」の搭載など、同社がAVサラウンドアンプに求める「全チャンネル同一パワー同一レスポンス」を実現した仕様となっている。

セットアップを容易に

 オートセットアップ機能とルームEQ機能を新たに採用し、セットアップを容易にしたのも特徴の一つだ。付属のマイクを使用して、スピーカーとリスニングルームの特性データを測定。これに基づき、スピーカーのサイズや位相、距離などを含む初期設定の自動化と周波数特性の最適化が可能になった。同社では「独自の測定方法により、より正確かつ短時間での特性測定を実現した。その測定データを新世代32bit DSPの精度の高い演算処理により、分析・補正し最適な視聴環境をつくりあげる」としている。

photo オートセットアップを可能にする付属マイク

 一方のDENON LINK(3rd Edition)は、ケーブル一本でCD、DVDビデオ、DVDオーディオ、スーパーオーディオCDのマルチチャンネル信号までをフルスペック伝送できる独自規格だ。バランス伝送によるジッターレスなサウンドを実現する。ただし、スーパーオーディオCDに関しては、著作権保護機能の承認作業中のため未対応。「許可が得られた段階で、スーパーオーディオCDのデジタル伝送が可能になる」(同社)としている。

 このほかのインタフェースとして、100MHzまでの帯域をスイッチング可能なHD対応(1080iまで)コンポーネント入出力を装備。コンポーネント入力は3系統(RCA×1とD端子×2)、出力は2系統(RCA×1とD端子×1)ある。また、コンポジット入力は7系統、Sビデオ入力は7系統で、出力はそれぞれ3系統。S映像やコンポジット映像入力端子の信号を変換して、コンポーネント映像端子からモニターテレビへ出力できるビデオコンバージョン機能も搭載した。

 一方のオーディオ入力端子は11系統あり、このうちデジタル入力が8系統(光デジタル×5、同軸デジタル×2、DENON LINK×1)。プリアウトや2系統の光デジタル出力端子なども用意した。

photo 背面端子群(クリックで拡大)。本体サイズは434(幅)×429(奥行き)×171(高さ)mm。重量は17.5キロ

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