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» 2005年02月18日 18時48分 UPDATE

「雨降りそう、傘を持っていって」〜ネット対応ロボがお見送り

「ロボットサービスイニシアチブ」(RSi)は、インターネットを利用したロボットサービスの実証実験を行った。天気が悪そうだと「傘を持っていって」と見送ってくれるロボットも登場。

[渡邊宏,ITmedia]

 家庭向けネット対応ロボットの推進をはかる業界団体「ロボットサービスイニシアチブ」(RSi)は、お台場の日本科学未来館にて、インターネットを利用したロボットサービスの実証実験を行った。

 家庭内でロボットを活用する場合、その例としては「天気を調べて教えてくれる」「ネット上の乗り換えサービスを検索、最適なルートを教えてくれる」などが考えられる。RSiは、こうしたネットワークを介してロボットが提供する情報サービス、もしくは物理的サービスを「ロボットサービス」と規定、「RSi仕様」として共通の枠組みを策定することで、早期の普及を目指している。

 RSiはソニー、富士通、三菱重工業の3社が昨年5月に設立した団体で、そのほかにも東芝、松下電器産業、三洋電機、ビジネスデザイン研究所といったロボットのハードウェアを開発企業・団体のほか、綜合警備保障、セコム、ニフティ、日本気象協会福岡市、大阪市などロボットを通じてサービス提供を計画する企業・団体が所属している。

 設立発表時には、ユーザーに「何か面白いテレビはない?」と訊ねられたQRIOが、EPGサービスに問い合わせ、ユーザーの好みに合った番組を案内。さらに、ネット対応AV機器を操作して録画予約を行うといったデモも行われている。

photo 行われた実験の概略。RSiのメンバーでもある日本気象協会(JWA)と、お天気.comの気象データがRSi仕様のサーバーを経由して各ロボットへ配信され、各ロボットは各自の機能でそのデータを活用する

 実験ではソニーの「AIBO」、富士通の「富士通サービスロボット」「MARON-1」、三菱重工の「wakamaru」、ビジネスデザイン研究所の「ifbot」、東芝の「ApriAlpha」というロボットが登場。各社のロボットが、日本気象協会(JWA)およびお天気.comの提供するRSi仕様の気象データを受信、そのデータをそれぞれ活用する様子が示された。

photo ソニーのAIBO。「今日のお天気は?」と尋ねると、身ぶり手ぶりを交えながら今日の天気を教える
photo デザイン研究所のifbot。「名古屋の天気は?」という質問に名古屋弁で答える芸達者ぶり

 撮影した画像を携帯電話へ送信する機能を持ったMARON-1は、予想気温が低いというデータを受信した場合、観葉植物が気になるユーザーのために、室内(観葉植物)の様子を携帯電話へ送信するという「ネットワークを利用して入手したデータを、ユーザーのために役立てる」というRSiの目指す「ロボットサービス」を披露した。

photo 富士通のMARON-1。気温が低いというデータを受け取った場合、室観葉植物(デモでは胡蝶蘭)の様子を携帯電話へ送信することが可能

 また、家電との接続機能を持ったApriAlphaは、「洗濯したい」というユーザーからの指示に対して「今日の洗濯指数は30です。乾燥機を使用するモードに設定します」とifbotと同じく、ネットワークで入手したデータを生活に役立てるアクションを見せた。

photo 家電(エアコンと洗濯機)と接続されたApriAlpha。天気を教えてくれるほか、予想される天気にあわせて洗濯機のコースを選択してくれる。ApriAlphaと家電はBluetoothで無線接続されている
photo 三菱重工のwakamaru。「外出する」と伝えると、「今日は雨が降りそうだから、傘を忘れないでね」と見送ってくれる
photo 富士通の富士通サービスロボット。人が近づくと「今日は寒いですね」など天気にあわせたあいさつをしてくれる。ちなみに、wakamaruと彼はサイズが大きいので館内ステージに上がれず、入り口でご挨拶

 RSiでは現在、「RSi仕様」となるロボットの基本動作や動作パターン、認識/会話、タスクなどが含まれる基本プロファイルの策定を完了。続いて、情報提供サービスや家電制御、監視サービスなどの応用プロファイルや、ネットワークプロトコルなどが含まれるプラットフォームプロファイルの策定も進めている。

 これらの策定を進めながら、今年3月にはロボットサービスを利用するための基本ルールを公開し、来年2月にはセキュリティや管理など、ロボットサービスをビジネスとして利用する際に必要となる各種の要件を公開する予定だ。こうした共通仕様が策定されることにとって、ロボット自体の開発コストが低減されるほか、ロボットを介したサービスを提供するプロバイダにとっては、参入障壁が低くなることが予想される。

 実証実験は一般にも公開されており、公開期間は2月18日〜20日。日本科学未来館のほかにも、2月26・27日には大阪の大阪ロボットラボラトリーで、3月5・6日には福岡のロボスクエアで今回の実証実験を見ることができる。

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