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» 2005年03月03日 10時49分 UPDATE

ライティング・フェア 2005:人類が手に入れた第4の“明かり”――LEDの現状と将来 (1/2)

LED(発光ダイオード)といえば、基板の上で光る小さな明かりか、携帯機器のバックライトというイメージ。しかし最近は、表示装置や照明器具、商用ディスプレイなど急速にその適用範囲を拡大している。東京ビックサイトで開催中の「ライティング・フェア 2005」で最新のLED照明を見てきた。

[芹澤隆徳,ITmedia]

 LED(発光ダイオード)といえば、基板の上で光る小さな明かりか、携帯機器のバックライトというイメージだ。しかし最近は、表示装置や照明器具、商用ディスプレイなど急速にその適用範囲を拡大している。東京ビックサイトで開幕した「ライティング・フェア 2005」で最新のLED照明を見てきた。

photo 住宅のアプローチなどに使われる埋め込み型のライト。メンテナンスが大変な屋外用照明では、長寿命のLEDが人気を集めつつあるという

 LEDの歴史は意外と古く、炭化珪素に電流を流すと発光するという基本的な原理は、20世紀初頭には発見されていたという。ただし、現在のような技術が確立されたのは1960年代。赤、緑、黄色のLEDが登場し、さらに1990年代に入って青と白のLEDが開発された。青色LEDの発明対価をめぐる訴訟は記憶に新しいが、半導体による光の3原色が揃い、多彩な色表現が可能になったことは、表示装置などLEDの用途拡大という点でも転換点になった。

 現在、LEDは携帯電話やデジタルビデオカメラ、PDAなどの電子機器のバックライト、大型ディスプレイ、道路表示器などの表示用を中心として普及している。そのメリットは大きくわけて主に5つ。

  • 省電力
  • 長寿命のため、メンテナンスが難しい場所でも利用可能
  • RGB(光の三原色)の組み合わせで色の表現が自在
  • 熱の発生が少なく、照射物にやさしい
  • 光源がコンパクト

 一方、一般照明器具への応用が注目されるようになったのは、白色LEDの登場による。2004年にはメーカーや研究者を中心として「LED照明推進協議会」が設立され、本格的に“第4の明かり”への道を模索し始めた。同協議会によると、第1世代の明かりは、焚き火やローソクといった炎の明かりで、第2世代が電球、第3世代は現在主流の蛍光灯だという。

リビングシアターにもLED照明

 「ライティング・フェア 2005」の会場では、LEDの特性を活かした照明器具を多く見ることができる。照明器具メーカーの小泉産業は、LEDを使用したデスクライトや壁面用の間接照明を展示。今回は量産商品ではなく、あくまでも参考出展という位置づけだが、「特注には対応できる」という。

photo 小泉産業のデスクライト。1ワットのLEDを使用しており、明るさは20ワット程度の白熱灯に相当するという。ただし、熱の発生がほとんどないため、照明のすぐ近くに対象物があっても熱くならない。参考価格は2万6250円
photo 壁面用の間接照明は、マイコン制御でRGBの組み合わせを調節し、さまざまな色を演出できる
photo 間接照明のLED光源。サイズが小さいため、電球1つ程度のスペースにRGBの「光の三原色」を配置できる

 屋外照明などの場合、とくに長寿命でメンテナンスの手間がかからない点が重要になる。一般的にLED発光素子自体の寿命は3万時間といわれており、常夜灯のように毎晩使っても10年程度はもつという。「まだ実績がないため、検証を進めている段階」だが、実際のところ、照明器具の製品寿命(平均的な使用年数)は7-8年のため、ほぼ“メンテナンスフリー”が実現する。

LEDが“主照明”にならない理由

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