コラム
» 2005年07月19日 11時00分 UPDATE

小寺信良:デジタル音楽プレーヤーはライトスポーツに注目すべきだ (1/3)

話題のデジタルオーディオプレーヤーだが、音楽視聴デバイスとして一般的な普及へは至っていない。幅広い年代層へ受け入れられるための1要素として、ライト感覚のスポーツモデルに注目してみた。

[小寺信良,ITmedia]

 先週発表された矢野経済研究所の「ブロードバンド環境におけるコンテンツ利用意識調査(pdfファイル)」では、音楽視聴デバイスに関してなかなか興味深い結果が出ている。今回の調査によると、音楽を聴く機器として未だトップを維持しているのが「ミニコンポ・ラジカセ等」で、続く2位の「カーオーディオ」、3位の「パソコン」までが大きく抜きんでている。

 個人的な感想を述べさせてもらうならば、ミニコンポやカーオーディオのような“レガシー”な音楽視聴スタイルが未だ根強いという驚きと共に、パソコンそのもので音楽を聴くという比率がこれほど多いとは意外であった。例えば筆者のように仕事で常時パソコンを使う自営業の場合は、パソコンで音楽をかけながら仕事する機会も多くなる。

 しかしいくらパソコンを使うとはいえ会社員の場合は、そうそう会社で音楽を聴いてられないだろう。年代別調査によると、「19歳以下」、「20歳〜24歳」が特に比率が高い。ということは、修学世代の相当数が、かつてのミニコンポのような位置付けとしてパソコンを利用していると考えられる。

 一方で、世間的にかなり話題になっているデジタルオーディオプレーヤーを音楽視聴に利用している割合は、メモリー型が6.1%、HDD型が5.8%と、まだ一般的な普及へは至っていないことがわかる。

 もっとも、パソコンで音楽を聴く人が多いということは、デジタルオーディオプレーヤー普及の必要条件は整っているのだ。ただ現状は、世代別に見ても特にこれといった差は見られないことから、広い年代層へ受け入れられる可能性を持ちながらも、購買への決め手が欠けていると見るべきかもしれない。

ミュージックプレーヤーの「鬼門」

 ポータブルプレーヤー市場において、古くはウォークマン全盛の時代からたびたび登場しながらも、日本ではあまり当たらなかった製品スタイルがある。俗に言う「スポーツモデル」だ。1980年代半ばに発売されたウォークマン「WM-F5」がその原点になろうかと思われるが、スポーツモデルとは概ね頑丈な作りで防水仕様、という特徴を持つ。

 日本ではブームを起こせなかったスポーツモデルだが、米国ではスタンダードな製品カテゴリとして定着している。取材で渡米した折にBestBuyなど大型家電量販店を覗くと、日本では見たことがないポータブルプレーヤーのスポーツモデルを多数目にすることができる。また2003年に発表されたNIKEとPHILIPSのコラボレーションでは、NIKEロゴを冠したFMラジオやMDプレーヤーなどが登場した。これもNIKEショップや家電店でよく見かける。ヘッドホン1つ取ってみても、日本ではまず見かけることのないスポーツモデルが多数存在する。

photo NIKEロゴ入りPHILIPS製FMラジオ
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